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紅潮

こうちょう
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
1
標準
flush
文例 · 用例
さきの方は顏を紅潮させてゐて、それが變に歪んでゐた。
梶井基次郎 矛盾の樣な眞實 青空文庫
紅潮した身体には細い血管までがうっすら膨れあがっていました。
――或る私信―― 橡の花 青空文庫
がたがたと身震いしたが、面は幸に紅潮して、「ああ、腸へ沁透る!
泉鏡花 歌行燈 青空文庫
四辺の山々の姿も、やはりなんだか汗ばんで、紅潮しているように見えるのである。
太宰治 新樹の言葉 青空文庫
先生の顏はそれに對して幽かに赧らんだが、それは明かに私達の敬意に答へる滿足の紅潮で、また實際の處、新任挨拶の爲めに着用されたフロッコオトの黒が譬へ古色蒼然たるものであつたにせよ、師としての敬意に價ひするだけの感じを、私達の心に與へてゐたのである。
南部修太郎 猫又先生 青空文庫
そして先生の顏の平面が急に崩れて、顏面筋が小波のやうに痙攣したかと思ふと、怒りの紅潮がさつと顏中に走つた。
南部修太郎 猫又先生 青空文庫
浅黒いわりに肌面の細かい皮膚は、昂奮のあまりぽうっと紅潮して、清潔な感じがした。
織田作之助 わが町 青空文庫
明るい照明の中で、女優達の豐かな肩や白い腕に生毛が光り、金髮が搖れ、頬が紅潮し、肉感的な若々しい聲が快く顫へて、私を醉はせた。
中島敦 かめれおん日記 青空文庫