黄鳥
こうちょう
名詞
標準
Japanese bush warbler (Horornis diphone)
文例 · 用例
辛夷唐画黄鳥は辛夷に触れぬ。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
黄鳥は萠黄の翼、飛びうつる、金星の皇子、『過ぎよ、雨。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
花楮黄鳥ねむる花楮、月は翁の面のうへ、鼓うてうておもしろく、春はふたたび、花楮。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
春や来しと覚ゆるなるに、我牢室を距ること数歩の地に、黄鳥の来鳴くことありて、我耳を奪ひ、我魂を奪ひ、我をしてしばらく故郷に帰り、恋人の家に到る思ひあらしむ、その声を我が恋人の声と思ふて聴く時に、恋人の姿は我前にあり、一笑して我を悩殺する昔日の色香は見えず、愁涙の蒼頬に流れて、紅ゐ闌干たるを見るのみ。
— 北村透谷 『我牢獄』 青空文庫
手を入れて労り取って、二十四の梓は嬉しそうに、縁側を伝って夫人竜子の寝室に入って、寝台の枕頭に押着けて、呼起して、黄鳥を手柄そうに見せると、冷やかに一目見たばかり。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫
殊に旦那と一緒に暫らく欧羅巴に在らしつたから、毛唐の言葉も達者で黄鳥のやうな声でベラ/\お咄しなさる。
— 内田魯庵 『犬物語』 青空文庫
狂言は――これも後に知ったのであるが――一番目「赤松満祐梅白旗」、中幕「勧進帳」、二番目「人間万事金世中」で、大切には「魁花春色音黄鳥」という清元常磐津掛合いの浄瑠璃が附いていた。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
男は、宛然鷲が黄鳥でも攫へた樣に、小さい藤野さんを小脇に抱へ込んでゐたが、美しい顏がグタリと前に垂れて、後には膝から下、雪の樣に白い脚が二本、力もなくブラ/\してゐた。
— 石川啄木 『二筋の血』 青空文庫
標準
black-naped oriole (Oriolus chinensis)