多事
たじ
形容動詞名詞
標準
eventfulness
文例 · 用例
そして工場は内外共に多事だった。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
もしそれ下界の阿修羅王、八万四千の眷属を率て、蒼海を踏み、須弥山を挟み、気焔万丈虚空を焼きて、星辰の光を奪い、白日闇の毒霧に乗じて、戟を掉い、斧を振い、一度虚空に朝せんか、持国広目ありとというとも、これよりして多事ならんと、思去り思来たりて、綾子は車上に憂悶せり。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
千恵造の出奔を切っ掛けとして、児子家は以後多事多端であった。
— 織田作之助 『俗臭』 青空文庫
どっちにしても寒さに向かってのことであり、猪野も神経衰弱で不眠症に陥っていたので、金と弁護士の力で、入獄は春まで延期され、彼は当分家にじっとしていたが、時も時、土地の郵便局長の公金費消の裁判事件が、新聞の社会面を賑わし、町も多事であった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
この言を予の知人の外部的の挙動に十分適用させながら、予は、その多事なる朝、それが彼の精神的の気質および性格に更に一層完全に適用し得るものなることを感じたのであった。
— THE ASSIGNATION 『しめしあわせ』 青空文庫
しかし、その夜の宵の口の間、この立派な二人の先生たちは、そのあたりじゅうの居酒屋から居酒屋へと、さまざまな多事な遍歴をして来たのであった。
— 寓意を含める物語 『ペスト王』 青空文庫
この多事な物語の頃、その前後多年にわたって週期的に、イングランドじゅう、特にその首都は、あの「ペストだ!
— 寓意を含める物語 『ペスト王』 青空文庫
かぎろいの春の光、見るから暖かき田圃のおちこち、二人三人組をなして耕すもの幾組、麦冊をきるもの菜種に肥を注ぐもの、田園ようやく多事の時である。
— 伊藤左千夫 『春の潮』 青空文庫
作例 · 標準
最近、仕事が多事で、まとまった休息を取る暇もなかった。
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