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多時

たじ
名詞
1
標準
lots of time
文例 · 用例
却説、葛木法師の旅僧は遠くも行かず、どこで電車を下りて迂廻したか、多時すると西河岸へ、船から上ったごとく飄然として顕れて、延命地蔵尊の御堂に詣でて礼拝して、飲酒家の伯父さんに叱られたような形で、あの賓頭廬の前に立って、葉山繁山、繁きが中に、分けのぼる峰の、月と花。
泉鏡花 日本橋 青空文庫
「私は其の節、身重なんでございましたの……ですから、淺ましい處を、お目に掛けますのが情なくつて、つい、引籠つてばかり居ました所、何ですか、あの晩は心持が、多時庭へも出られなからうと思はれましたので、密と露の中を、花に觸つて歩行いて見たんでございます。
泉鏡太郎 淺茅生 青空文庫
執事は大助を彼方の一室へ案内し、はたと閉ざして立去りける跡に、大助は多時無事に苦みつ、どうどうとしこを踏みて四壁を動かし、獅子のごとき力声を発して、満腔の鋭気を洩しながら、なお徒然に堪えざりけり。
泉鏡花 金時計 青空文庫
」と眼を※れば、お丹笑い出し、「実はね、宿六滅法不景気で、山の神や、小児連中、顎が干上るもんですから、多時お扶持を頂いて来いって、こんなに申しますので、お言語は渡に舟、願ったり叶ったりでございます。
泉鏡花 貧民倶楽部 青空文庫
」大喝一番腕まくりして向い来るに、ぎょっとして飛退り、怨めしげに法会を視めて多時は去りもやらず、彼がその日の収入に大なる影響あればなり。
泉鏡花 貧民倶楽部 青空文庫
が麹町にも、高輪にも、千住にも、待つこと多時にして、以上返電がこない。
泉鏡太郎 春着 青空文庫
それをまたひとりでここで見直しつつ、半ば過ぎると、目を外らして、多時思入った風であったが、ばさばさと引裂いて、くるりと丸めてハタと向う見ずに投り出すと、もう一ツの柱の許に、その蝙蝠傘に掛けてある、主税の中折帽へ留まったので、「憎らしい。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
境内へ多時かかっていた、見世物師と密通いて、有金を攫って遁げたんです。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
作例 · 標準
このプロジェクトには多時を要する見込みなので、計画を慎重に進める必要がある。
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