奇手
きしゅ
名詞
標準
surprise move
文例 · 用例
それが大|概一|局に一時間乃|至一時間半、一二度は三時間餘にも及んだことがあるのだが、さう鋭くもなく敢へて奇手|妙策も弄せず靜かに穩かにもみ合つてゐる光|景たるやたしかに「櫻かざして」の感なくもない。
— ―將棋いろいろ― 『下手の横好き』 青空文庫
一事が万事、坂田の対局には大なり小なりこのやうな大向ふを唸らせる奇手が現はれた。
— 織田作之助 『聴雨』 青空文庫
この坂田がどんな奇手を指すか見てをれ、あつといふやうな奇想天外の手を指してやるんだと、まるで通り魔に憑かれて、坂田はふと眼を窓外にそらした。
— 織田作之助 『聴雨』 青空文庫
六十八歳の老齢で、九四歩などといふ天馬の如き溌剌とした若々しい奇手を生み出す坂田の青春に、私はぴしやりと鞭打たれたやうな気がし、坂田のこの態度を自分の未来に擬したく思ひながら、その新聞を見ることが、日日|愉みとなつたのである。
— 織田作之助 『聴雨』 青空文庫
九四歩のやうな奇手をもつて戦ふのは、なるほど棋士の本懐にはちがひないだらうが、それだけに滝に打たれる苦痛も味ははねばならなかつたのだ。
— 織田作之助 『聴雨』 青空文庫
六十八歳の老齢で、九四歩などといふ天馬の如き溌剌とした若々しい奇手を生み出す坂田の青春に、私はぴしやりと鞭打たれたやうな気がし、坂田のこの態度を自分の未来に擬したく思ひながら、その新聞を見ることが、日日愉みとなつたのである。
— 織田作之助 『聴雨』 青空文庫
MS―DOSのアプリケーションへのバンドルという奇手は、PC―9801への排他的集中を猛烈に加速した。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫
南玉は、張扇で読み台を一つ叩くと、肩を聳かして「もやもやもやと、もやつき渡る、朝霧の中へ、俄然――忽然として現れ出でたる旗印、地から降ったか、天から湧いたか、とんと判らん、摩訶不思議、あらら不思議に、妙不思議、奇怪奇手烈、テンツクテン――」 南玉は、力任せに、ぱちんと台を、叩いた。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
作例 · 標準
誰もが投了かと思った局面で、彼は誰もが絶句するような奇手を放って逆転した。
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「ここで角を捨てるとは、まさに奇手だ! 解説席も騒然としています。」
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監督が繰り出した『スクイズのふりをして打つ』という奇手が決まり、決勝点が刻まれた。
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