奇計
きけい
名詞
標準
clever scheme
文例 · 用例
下枝が死を宣告され、仇敵の手には死なじとて、歎き悶ゆる風情を見て、咄嗟に一の奇計を得たり。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
笠置の陥る前、護良親王を迎へ奉つた楠木正成は、笠置陥落後も、関東の大軍を迎へて、奇計を以て之を悩ますこと二十日に及んだが、遂に孤掌鳴りがたきを知り、城に火を放つて自殺と思はせ、護良親王を擁し一族郎党を引きつれ、風雨に乗じて、姿を晦ました。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
政雄が発狂してから数日して、菊江の両親の許を得て初めて菊江の家を訪問した壮い会社員は、己の下宿の近くの雑貨店の二階を借りていた男が、女の怪異を見て発狂したと云う話をしたので、菊江は褐腐の奇計を話して笑った。
— 田中貢太郎 『女の怪異』 青空文庫
ざつとこんな理窟で、知らぬ昔しは蓮花の開くを見て、時刻や天候を察したのが、相場師に傳はり、其祕訣が忘られ、或は悉く信ぜられぬにや池塘に早起して往き、蓮花の開く音を聞き乍ら心を澄し、落ち著て種々の奇計神策を煉た事と察する。
— 南方熊楠 『蓮の花開く音を聽く事』 青空文庫
それも何かむずかしい詰め手にでも打つかったものか、やや顔を青めながら、やけに腕を拱いて考え込んでいる姿が目に映ったので、退屈男は急に何か素晴らしい奇計をでも思いついたもののごとく、にんめり微笑をもらすと、その武者窓下にぴたり身を平みつけて、わざと声色をつくりながら、突然|陰にこもった声で呼びました。
— 旗本退屈男 『旗本退屈男 第一話』 青空文庫
それも何かむずかしい詰め手にでも打つかったものか、やや顔を青めながら、やけに腕を拱いて考え込んでいる姿が目に映ったので、退屈男は急に何か素晴らしい奇計をでも思いついたもののごとく、にんめり微笑をもらすと、その武者窓下にぴたり身を平みつけて、わざと声色をつくりながら、突然陰にこもった声で呼びました。
— 旗本退屈男 『旗本退屈男 第一話』 青空文庫
よいか、その方共も遠掛けのように、ねじ鉢巻でも致して参れよッ」 命じて去ろうとすると、いかなる奇計を用いようというのか、退屈男の口辺に再びのぼったのは不気味な微笑です。
— 京へ上った退屈男 『旗本退屈男 第四話』 青空文庫
が、いぎりすへ来て数週間、私たちはさらさら人のうらみを買うようなことをした覚えはないし、またわざわざこんな奇計を弄してまで、私たちに戦いを挑む人も理由も、見わたすところありそうに思えない。
— テムズに聴く 『踊る地平線』 青空文庫
作例 · 標準
彼は窮地を脱するために、奇計を編み出した。
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その奇計のおかげで、プロジェクトは成功に導かれた。
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「なるほど、それは奇計だ!」と彼は唸った。
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