貴種
きしゅ
名詞
標準
noble birth
文例 · 用例
今日もアラビヤ人など極めて馬の系図を重んじ貴種の馬の血筋を堕さぬようもっとも腐心するを見れば、たまたま母子を配せしめた事もあろう。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
貴種の馬は今甚だ少なくなる。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
その父母共に貴種ならずば承知せぬ風ゆえ、部族の酋長か高名の人の証明を要し、かかる証書と系図と守札を容れた嚢を馬とともに売買し、その頸に掛くる。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
また家族制度の下に家系に繋がる特殊の栄誉を世襲する彼らは、祖先の美名と現在の爵位とを誇示して、他の一般民衆と分離し、幾段か高い名門貴種の人であることを是認せしめようとします。
— 与謝野晶子 『激動の中を行く』 青空文庫
これは私等の言葉で「貴種流離譚」――貴い種の人がさすらひ歩くといふやうな点に寄せて名前をつけてをりますが、貴種流離の話といふものは、実に沢山ございます。
— 折口信夫 『真間・蘆屋の昔がたり』 青空文庫
女の流離の物語、磐姫の場合は、たゞ威勢よい「うはなり嫉み」の物語だと思つて来ましたから、或はそれをさすらひのあはれな旅だと思ひませんけれども、やはり貴種流離の要素は持つてゐるのです。
— 折口信夫 『真間・蘆屋の昔がたり』 青空文庫
出石人が、貴種の葬られた墓所に、魂を喚び醒す為に樹てたものであらう。
— 折口信夫 『花の話』 青空文庫
初段、貴種流離の原因。
— 「餓鬼阿弥蘇生譚」終篇 『小栗判官論の計画』 青空文庫
作例 · 標準
主人公は自分が貴種の血を引いているとは知らずに、田舎の農家で平穏に育った。
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彼は没落したとはいえ貴種の末裔らしく、立ち振る舞いには隠しきれない気品がある。
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古典文学には、貴種が苦難の末に本来の地位を取り戻す「貴種流離譚」が多く見られる。
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