佳肴
かこう
名詞
標準
delicacy
文例 · 用例
そして、世界的な珍味佳肴と云はれる支那料理の如きも、その調理法には催欲のためと云ふ事が念頭に置かれてゐるらしい。
— 南部修太郎 『阿片の味』 青空文庫
慰にとのたまふにぞ、苦しき御伽を勤むると思ひつも、石を噛み、砂を嘗むる心地して、珍菜佳肴も味無く、やう/\に伴食すれば、幼君太く興じ給ひ、「何なりとも氣に協ひたるを、飽まで食すべし」と強附け/\、御菓子、濃茶、薄茶、などを籠中所狹きまで給はりつ。
— 泉鏡太郎 『十萬石』 青空文庫
新に監獄を出たるものが一醉飽を欲するは人の免れぬ情であらうが、名門鉅族の人は、美酒佳肴前に陳なるも、然のみ何とも思はざるが如くである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
宿へ歸つて鹽燒にさせて、先生大得意で天賜の佳肴に一盞の麥酒を仰いだところは如何にも樂しさうであつた。
— 幸田露伴 『華嚴瀧』 青空文庫
蛇も閃きぬ、蜥蜴も見えぬ、其他の湿虫群をなして、縦横交馳し奔走せる状、一眼見るだに胸悪きに、手足を縛され衣服を剥がれ若き婦人の肥肉を酒塩に味付けられて、虫の膳部に佳肴となりしお村が当時を憶遣りて、予は思はずも慄然たり。
— 泉鏡花 『妖怪年代記』 青空文庫
食卓には今度も美味佳肴が堆く載っている。
— 幸福 『南島譚』 青空文庫
卵から出た幼虫は親の据え膳をしておいてくれた佳肴をむさぼり食うて生長する、充分飽食して眠っている間に幼虫の単純なからだに複雑な変化が起こって、今度目をさますともう一人前の蜂になっているというのである。
— 寺田寅彦 『簔虫と蜘蛛』 青空文庫
竹青に手をひかれて奥の部屋へ行くと、その部屋は暗く、卓上の銀燭は青烟を吐き、垂幕の金糸銀糸は鈍く光って、寝台には赤い小さな机が置かれ、その上に美酒|佳肴がならべられて、数刻前から客を待ち顔である。
— ――新曲聊斎志異―― 『竹青』 青空文庫
作例 · 標準
「これはまた、見事な佳肴ですな」と客人は感嘆し、日本酒の杯を重ねた。
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山海の佳肴を尽くした披露宴の料理に、参列した誰もが舌鼓を打った。
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都会の喧騒を忘れ、静かな隠れ家で美酒と佳肴を囲みながら旧友と語り合う。
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