蓬頭
ほうとう異読 おぼとれがしら
名詞
標準
unkempt hair
文例 · 用例
蓬頭垢面、襤褸を身に包み、妻子なく、家産なく、たゞ一ヶの大桶をコロガシ歩いて、飄遊風の如く、其処の花蔭、此処の樹下と、一夜一夜の宿りも定まらず。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
似而非賢者|何程のことやあらんと、蓬頭突鬢・垂冠・短後の衣という服装で、左手に雄を揺り豚を奮い、嗷しい脣吻の音をもって、儒家の絃歌講誦の声を擾そうというのである。
— 中島敦 『弟子』 青空文庫
蓬頭垢面、窮鬼のごとき壮佼あり、「先生!
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
蓬頭粗服、風采あがらざる一老書生なりしに、それを蜀山人とは、如何にして知り給ふぞと問へば、凡そ天下ひろしといへども、今の世、蜀山人ならで、かゝる句を咏み得るものあらむやと言はれ、吉原第一も今日限りと、齒をくひしばり、わつとばかり泣き伏す。
— 大町桂月 『牛經』 青空文庫
蓬頭粗服の三人、旅に優待せられたる例しなきこととて、互に顏見合せて、これは/\と打驚く。
— 大町桂月 『鹽原新七不思議』 青空文庫
美妙が私と同齢の青年であるとは前から聞いていたが、私の蓬頭垢面に反対えてノッペリした優男だったから少くも私よりは二、三歳|弱齢のように見えた。
— 内田魯庵 『美妙斎美妙』 青空文庫
「今日はどうしたね」と夕方つい出會いがしら問いかけでもしたら、彼はにたにたしながら胡麻鹽の蓬頭をくさくさ掻き立てる。
— 金史良 『尹主事』 青空文庫
「う、二十五銭でがす、間違うでねえだ……わっしあ、丁元三だからな、ちゃんと払っただからな」 そして悪臭のひどい蓬頭を収金員の帳簿の上に突っ込んで、如何にも自分の名を捜し当てようとするように太指をちらつかせた。
— 金史良 『土城廊』 青空文庫
作例 · 標準
朝起きたばかりの彼は、蓬頭のままリビングに現れた。
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忙しくて髪をとかす暇もなく、一日中蓬頭で過ごしてしまった。
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彼女は蓬頭を気にもせず、夢中で本を読み続けていた。
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