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恍然

こうぜん
形容詞-たる副詞-と
1
標準
fascinated and distracted by something
文例 · 用例
鳥が鳴くのか、一寸と出た亀井戸駅の駅長も芝居がかりに戸口からなにか恍然もの案じ、棚に載つけたシネラリヤ、紫の花、鉢の花、色は日向に陰影を増す。
北原白秋 東京景物詩及其他 青空文庫
おかんは、恍然としてそうした風物の中に、浸り切って居た。
菊池寛 極楽 青空文庫
そのうちにアラユル妄想や、雑念が水晶のように凝り沈み、神気が青空のように澄み渡って、いつ知らず聖賢の心境に瞑合し、恍然として是非を忘れるというのです。
夢野久作 狂人は笑う 青空文庫
貫一はこの絵を看る如き清穏の風景に値ひて、かの途上険き巌と峻き流との為に幾度か魂飛び肉銷して、理むる方無く掻乱されし胸の内は靄然として頓に和ぎ、恍然として総て忘れたり。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
が、『風流仏』を読んだ時は読終って暫らくは恍然として珠運と一緒に五色の雲の中に漂うているような心地がした。
内田魯庵 露伴の出世咄 青空文庫
最初は恍然としていた藤十郎の瞳が、だんだん険しく険しくなってくる。
菊池寛 藤十郎の恋 青空文庫
(じっとお梶の顔を見詰める)お梶 (昔を想うごとく、やや恍然として)ほんにあの折はのう。
菊池寛 藤十郎の恋 青空文庫
錦絵とはまことに能く付けた名で、その美しいことは言うまでもないが、殊に各座の新狂言の似顔絵を絵双紙屋の店先にずらりと列んで懸けたのを仰ぎ見た時には、花といおうか紅葉といおうか、わたしらのような子供でも実に恍然として足を停めずにはいられなかった。
岡本綺堂 明治劇談 ランプの下にて 青空文庫
作例 · 標準
突然の出来事に、彼は恍然としてその場に立ち尽くし、状況を理解しようとしていた。
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古い写真を見て、彼は昔の記憶に没頭し、恍然としていた。
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「あれ?私、今何してたんだっけ?」と、夢から覚めたように恍然としていた。
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