忘我
ぼうが
名詞名詞-の形容詞
標準
trance
文例 · 用例
営利に急なる財界の闘士が、早朝忘我の一時間を菊の手入れに費やすは一種の「さび」でないとは言われない。
— 寺田寅彦 『俳句の精神』 青空文庫
だが私はこどもの時分から神経は丈夫で、あの忘我的な脅迫観念とか、幻覚とかはついぞ縁の無い性分だ。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
なるほど、そう言えば、普通憑きもののした人間は、もっと恍惚とした忘我の状態でしゃべるものである。
— 中島敦 『狐憑』 青空文庫
成程、さう言へば、普通憑きもののした人間は、もつと恍惚とした忘我の状態でしやべるものである。
— 中島敦 『狐憑』 青空文庫
思慮ある作家に取つては、文學は最早單なる遊戲や詠嘆や忘我の國ではなくなつた。
— 石川啄木 『硝子窓』 青空文庫
だが溶け去ったあとにこそ、スリルと忘我の隙から私たちは何やら光と悦びの世界の種を植込まれているのに気付きます。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
声もなき悲願の通夜のすすりなき薄らの闇に深みゆく、あはれ、法悦、いつしかに篳篥あかる谷のそら、ほのめき顫ふ月魄のうれひ沁みつつ夢青む忘我の原の靄の色。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
そして忘我的な、苦痛にまでの有頂天、それは極度に緊張された愛の遊戯である。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
作例 · 標準
感動的な音楽に浸り、彼は一時的に忘我の状態に陥った。
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「わあ、このゲームに夢中になりすぎて、もう忘我だよ!」と、子供たちは歓声を上げた。
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瞑想を深めることで、日常の悩みから解放され、穏やかな忘我の境地に至ることができる。
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