戒心
かいしん
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
caution
文例 · 用例
どうも、私の文章の vocabulary は大袈裟なものばかりで、それゆゑ、人にも反撥を感じさせる樣子であるが、どうも私は、「北方の百姓」の血をたつぷり受けてゐるので、「高いのは地聲」といふ宿命を持つてゐるらしく、その點に就いては、無用の警戒心は不要にしてもらひたい。
— 太宰治 『義務』 青空文庫
この時が結婚倦怠期であって、最も戒心を要する時であります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
」嫂はもう、私たちに対して何の警戒心も抱いていない様子だった。
— 太宰治 『故郷』 青空文庫
大事のまえの小事には、戒心の要がある。
— 太宰治 『作家の像』 青空文庫
」あまりのばからしさに、男爵は警戒心さえ起して、多少よそ行きの言葉を使った。
— 燭をともして昼を継がむ。 『花燭』 青空文庫
浅間しい神経ではあるが、私も、やはり、あまりに突飛な服装の人間には、どうしても多少の警戒心を抱いてしまうのである。
— 太宰治 『乞食学生』 青空文庫
故にこの恐怖の吾人に要求する所は、躊躇にあらず、顧慮に非ず、因循に非ず、退嬰に非ず、自失の予感に非ず、小成の満足に非ずして、実に完全なる努力の充実を促がすの戒心なり。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
この戒心は刻一刻吾人を鞭撻して吾人の偉大性を発揚せしめつゝあり。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫