奇矯
ききょう
形容動詞名詞
標準
eccentric
文例 · 用例
僕は君に對する文壇的名聲の嫉妬からして、かかる奇矯の言を爲すものでない。
— 萩原朔太郎 『室生犀星に與ふ』 青空文庫
さらにこの夜空のところどころにときどき大地の底から発せられるような奇矯な質を帯びた閃光がひらめいて、琴のかえ手のように幽毅に、世の果ての審判のように深刻に、夜景全局を刹那に地獄相に変貌せしめまた刹那にもとの歓楽相に戻す。
— 岡本かの子 『渾沌未分』 青空文庫
しかし単に説の奇矯であり、常識的に考えてありそうもないというだけの理由から、この説を初めから問題ともしないでいたずらに嘲笑の的にしようとする人のみ多い事にも疑いをいだかないわけには行かなかった。
— 寺田寅彦 『比較言語学における統計的研究法の可能性について』 青空文庫
「東京の人は衣服を食っているか」と言った田舎のある老人の奇矯な言葉が思い出される。
— 寺田寅彦 『丸善と三越』 青空文庫
もっとも多くの場合にこのような独創力と耐久力を併有しているような種類の人間は、同時にその性状が奇矯で頑強である場合が多いから、学者と言っても同じく人間であるところの同学や先輩の感情を害することが多いという事実も争われないのである。
— 寺田寅彦 『時事雑感』 青空文庫
こんどの夢とはこれさ」 千歳はそれを奇矯とも驚かなかった。
— 岡本かの子 『呼ばれし乙女』 青空文庫
奇矯の事を好み、自ら不平家らしく装つて、主義者の一人であるとして、多少の交友を得た。
— 平出修 『逆徒』 青空文庫
ことに、狭義の道徳――例えば修身の教科書の精神に裏づけられた言葉を、自己保存の本能から、ある安心感をもって聴くことを好み、それ以外の奇矯に走った異色ある言葉には、一応眉をひそめるのである。
— 織田作之助 『夜の構図』 青空文庫
作例 · 標準
彼の奇矯な言動は、周囲の真面目な社員たちをいつも当惑させてばかりだ。
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若い頃の彼は、わざと奇矯な格好をして原宿の街を歩くことで自己主張をしていた。
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天才科学者と呼ばれる人の中には、世間の常識から外れた奇矯な振る舞いを見せる者が少なくない。
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