士分
しぶん
名詞
標準
status of samurai
文例 · 用例
士分の者にはその例がない、町人でも享保以後わずかに二人に過ぎないという。
— 岡本綺堂 『拷問の話』 青空文庫
その財力と才幹は江戸諸大名の藩政を動かすに足りる力があったけれども身分は帯刀御免の士分に過ぎない。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫
聞怯じよりはまだしもであるが、士分の真骨頭の無い事は同様である。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
……あの輩の教化は、士分にまで及ぶであろうか。
— 泉鏡花 『神鷺之巻』 青空文庫
現梅津正利師範は故梅津正保師範と共にこの家系の末に当っているのであるが、同時にその分家である今一軒の梅津氏は観世流の藤林家と相並んで藩公黒田家のお抱えとなり、邸宅と舞台を薬院|中庄に賜わり士分に列せられていた。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
(原文のまま)「高川邦子女史は高川勝太夫と申す士分の息女にて令妹藤子女史と共に幼稚園小学校等の教師を勤め姉妹ながら孝行の由聞之候。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
油会所時代に水戸の支藩の廃家の株を買って小林城三と改名し、水戸家に金千両を献上して葵の御紋服を拝領し、帯刀の士分に列してただの軽焼屋の主人ではなくなった。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
「この頃の七、八百両は、こたえます」「しかし、貴殿は塩田があって裕福だから」「そう見えるだけです」「いや、五万三千石で、二百何十人という士分がおるなど、ほかでは見られんことですよ。
— 菊池寛 『吉良上野の立場』 青空文庫
作例 · 標準
彼は農民の出身だが、戦場での功績を認められて特別に士分に取り立てられた。
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「士分の家柄に生まれたからには、常に品位を保たねばならぬ」と父に諭された。
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明治維新という激動の中で、士分の特権は徐々に失われていった。
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