痴人
ちじん
名詞
標準
dunce
文例 · 用例
以上は新春の屠蘇機嫌からいささか脱線したような気味ではあるが、昨年中頻発した天災を想うにつけても、改まる年の初めの今日の日に向後百年の将来のため災害防禦に関する一学究の痴人の夢のような無理な望みを腹一杯に述べてみるのも無用ではないであろうと思った次第である。
— 寺田寅彦 『新春偶語』 青空文庫
すると先生やるなら勝手にやり給え、君もも少しすると悟るだろう、要するに理想は空想だ、痴人の夢だ、なんて捨台辞を吐いて直ぐ去って了った。
— 国木田独歩 『牛肉と馬鈴薯』 青空文庫
日刊全廃というような問題を直ちに実行問題として考えるという事はあまりに現実を無視した痴人の夢であるかもしれない。
— 寺田寅彦 『一つの思考実験』 青空文庫
近年の記録を破ったことしの夏の暑さに酔わされた痴人の酔中語のようなものであると見てもらうほうが適当かもしれない。
— 寺田寅彦 『備忘録』 青空文庫
└酒好きに痴人は多いが悪人は少ない。
— 大田 『行乞記』 青空文庫
そこな痴人、知らぬ為して聞いてあれば片腹いたい妄言綺語。
— 木下杢太郎 『南蛮寺門前』 青空文庫
初めから何の踊りも口説も演歌も、あの淫靡も悪趣味も、其処には起らなかった、そうしたことを夢みるのはまるで痴人のたわいもない幻想としか考えられなかったのだ。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
近比伊庭孝君は同書の中の痴人と死との誤訳を指摘してくれられた。
— 森鴎外 『不苦心談』 青空文庫
作例 · 標準
「そんな簡単なこともわからないのか、この痴人め!」と先生が怒鳴った。
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彼は痴人のふりをして、相手の油断を誘った。
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痴人のように振る舞うことで、かえって真意が隠されることもある。
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