賊臣
ぞくしん
名詞
標準
rebel
文例 · 用例
梁の賊臣侯景、及びその參謀の王偉が、後に失敗して殺戮された時、市民百姓等は競うてその肉を※食した。
— 桑原隲藏 『支那人間に於ける食人肉の風習』 青空文庫
天下泰平のそのためには、甘んじて賊臣の汚名を受け、しかも俯仰天地に恥じず、どうどうと所信を貫いた。
— 国枝史郎 『大捕物仙人壺』 青空文庫
明治の歴史にもこれほどばかばかしく外聞の悪い事はあるまいと言い、惜しげもなく将軍職を辞し江戸城を投げ出した慶喜に対しても恥ずかしいと言って、昨日の国家の元勲が今日の賊臣とは何の事かと嘆息しながら死んで行った人もある。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
やがて賊臣は、水の泡の如く消え失せ、再びご政務は法皇の御手に戻ること間違いなしと存じまする」 と面に誠を現して慰める法印の言葉に、法皇の顔にも、漸くほっとした思いが立ち戻られた様子であった。
— 第三巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫
――鹿島源四郎はぎらりと眼を光らせ、大股に一歩進みながら、「失礼だが、それでは賊臣の同類ともなることを御承知なのだな」「お言葉が過ぎまする」 おゆきはきっぱりといった。
— 山本周五郎 『峠の手毬唄』 青空文庫
「わたくしを賊臣の同類とおっしゃるまえに、あなたがたが御忠臣であるという証拠をお見せくださいまし。
— 山本周五郎 『峠の手毬唄』 青空文庫
無礼があってはならぬ、待て」「だがあの品を」「よいから待てというに」 おさえておいてふり返り、「いまいわれた賊臣でない証拠を見せろというお言葉、いかにも道理でござる。
— 山本周五郎 『峠の手毬唄』 青空文庫
眠っているのかと、景助は、酔眼をみはったが、そうでもないらしいと見ると、いちだん声をあげて、「なぜ、私利私欲の賊臣と、国を蝕う世の悪風へ、敢然、闘ってくださらなかったかっ。
— 吉川英治 『梅里先生行状記』 青空文庫