荒原
こうげん
名詞
標準
wilderness
文例 · 用例
天下を挙て物質的文明の輸入に狂奔せしめ、すべての主観的思想は、旧きは混沌の中に長夜の眠を貪り、新らしきは春草未だ萌え出るに及ばずして、モーゼなきイスラヱル人は荒原の中にさすらひて、静に運命の一転するを俟てり。
— 北村透谷 『明治文学管見』 青空文庫
道は広い荒原を通っていて、一方には荒野原、他方には巨木の林立した、公園を取り囲んだ、水松の生籬のあるところ、――そこには苔むした石でたたまれ、両側には紋章のついた柱の立っている正門があった。
— コナン・ドイル 『自転車嬢の危難』 青空文庫
人この裏に立ちて寥々冥々たる四望の間に、争か那の世間あり、社会あり、都あり、町あることを想得べき、九重の天、八際の地、始めて混沌の境を出でたりといへども、万物|未だ尽く化生せず、風は試に吹き、星は新に輝ける一大荒原の、何等の旨意も、秩序も、趣味も無くて、唯濫に※く横はれるに過ぎざる哉。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
彼は田園を踏み出して、その荒原に足を入れた。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
墳塋にして、はた伽藍、赫灼として幽遠の大荒原の縦横を、あら、万眼の魚鱗や。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
唯、ひとすぢに、生肉を噛まむ、砕かむ、割かばやと、常の心は、朱に染み、血の気に欲を湛へつゝ、影暗うして水重き潮の底の荒原を、曇れる眼、きらめかし、悽惨として遅々たりや。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
墳塋にして、はた伽藍、赫灼として幽遠の大荒原の縱横を、あら、萬眼の魚鱗や。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
唯、ひとすぢに、生肉を噛まむ、碎かむ、割かばやと、常の心は、朱に染み、血の氣に欲を湛へつゝ、影暗うして水重き潮の底の荒原を、曇れる眼、きらめかし、悽慘として遲々たりや。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
作例 · 標準
かつて賑やかだった街は、今や荒原と化している。
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探検隊は、果てしなく広がる荒原を何日もかけて進んだ。
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荒原にポツンと立つ一本の木が、旅人の目印となった。
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