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陥穽

かんせい
名詞
1
標準
trap
文例 · 用例
草原の草を縛り合わせて通りかかった人を躓かせたり、田圃道に小さな陥穽を作って人を蹈込ませたり、夏の闇の夜に路上の牛糞の上に蛍を載せておいたり、道端に芋の葉をかぶせた燈火を置いて臆病者を怖がらせたりと云ったような芸術にも長じていた。
寺田寅彦 重兵衛さんの一家 青空文庫
人生行路に横たわる幾多の陥穽に対する警戒の芽生えを植付けてくれたような気がする。
寺田寅彦 重兵衛さんの一家 青空文庫
自分の一生を小さい陥穽に嵌め込んでしまう危険と、何か不明の牽引力の為めに、危険と判り切ったものへ好んで身を挺して行く絶体絶命の気持ちとが、生れて始めての極度の緊張感を彼から抽き出した。
岡本かの子 老妓抄 青空文庫
丙は時として荊棘の小道のかなたに広大な沃野を発見する見込みがあるが、そのかわり不幸にして底なしの泥沼に足を踏み込んだり、思わぬ陥穽にはまって憂き目を見ることもある。
寺田寅彦 自由画稿 青空文庫
殆ど何人も想像することの出来ない陥穽が僕の前に出来て居て、悪運の鬼は惨刻にも僕を突き落しました。
国木田独歩 運命論者 青空文庫
ヽヽを以てする陥穽の威力。
平出修 逆徒 青空文庫
材木と材木の間には道路工事の銀沙の丘があり、川から舟で揚げるのだが、彼女は朝飯前にそこで陥穽を作り、有合せの板をわたして砂を振りかけ、子供をおびき寄せたりしていたが、髪を引っ詰めのお煙草盆に結い、涕汁を垂らしながら、竹馬にも乗って歩いた。
徳田秋声 縮図 青空文庫
……彼女は暗黒の現実世界に存在する、底無しの陥穽である……最も暗黒な……最も戦慄すべき……。
夢野久作 鉄鎚 青空文庫
作例 · 標準
甘い話には裏がある。それは巧妙に仕掛けられた陥穽かもしれないと疑うべきだ。
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森の奥深く、人があまり足を踏み入れない場所には、動物たちのための陥穽が隠されていることがある。
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彼の議論は、一見論理的だが、よく聞くと故意に論点をずらす陥穽が仕掛けられている。
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