瓜田
かでん
名詞
標準
melon field
文例 · 用例
よろめく足を踏みしめて、あゆむ行手に、ひろき瓜田あり。
— 大町桂月 『月譜』 青空文庫
金銀財宝とは異なりて、天地のつくりなせるものをしばらくかりて我飢を医せんにはと、心むら/\と乱れて、あはやわれ履を瓜田に入れむとせし刹那、我影のあまりに明かなるに、仰げば隈なき一輪の月魄、天つ御神のにらみたまふかと思はれて、そゞろに身の毛よだち、穴あらばとばかりに身をちゞめて、月を拝みてぞ泣きし。
— 大町桂月 『月譜』 青空文庫
「我李下の冠のいましめを思はず、瓜田に沓をいれたればこそ」「道のさまたげいと多からんに心せでは叶はぬ事よと思ひ定むる時ぞ、かしこう心定りて口惜しき事なく、悲しきことなく、くやむことなく恋しきことなく、只|本善の善にかへりて、一意に大切なるは親兄弟さては家の為なり。
— 宮本百合子 『婦人と文学』 青空文庫
あっちが顔のいい上にあんなにはねッかえりで、瓜田李下の嫌疑なんぞにかまわないところへ。
— 三宅花圃 『藪の鶯』 青空文庫
曰く李下に冠を整し瓜田に履を納れずとは何か。
— 永井荷風 『偏奇館漫録』 青空文庫
李下の冠、瓜田の沓。
— 清水紫琴 『したゆく水』 青空文庫
夜中母屋へ行くと思はれることは、御先代順三郎樣(八十郎等の父親)御在世の頃から、愼しみ謹んで居られたやうで」 松坂彦六の説明は、隨分腑に落ちないものですが、美男の掛り人が、自分の部屋以外から錠をおろさせて、瓜田の履の疑ひを避けたのは、まことに行屆いた注意であつたかも知れません。
— 邪戀の償ひ 『錢形平次捕物控』 青空文庫
「瓜田の変屈子には、お似合いの花嫁さま――」 と、孔明を無能の青年としか見ていない仲間は、ひどく興がってよろこんだ。
— 孔明の巻 『三国志』 青空文庫
作例 · 標準
「瓜田に履を納れず」と言うし、誤解を招くような場所に一人で行くのは控えたほうがいい。
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見渡す限りの瓜田に、太陽の光を浴びて丸々と太ったスイカが転がっている。
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瓜田の端にある小屋で、農家の人が出荷前のマクワウリを丁寧に磨いていた。
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