幻視
げんし
名詞頻度ランク #41533 · 青空 68 例
標準
visual hallucination
文例 · 用例
そうしてあの少女が白い服のまま手錠をはめられて、警官に突き飛ばされている姿をマザマザと眼の前に幻視しながら、彼はもう少しで……「貴方がたは人違いをしてるのじゃないですか」……と口走るところであったが、しかし、その言葉は、すぐに咽喉の奥へ嚥み込まれてしまった。
— 夢野久作 『童貞』 青空文庫
世界を挙げて生命なき物質の集団たる今の時、人は蓋しこの語を以て無意義なる妄想幻視の類となさむ。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
事によったら例のファキイルと云う奴がアルラア・アルラアを唱えて、頭を掉っているうちに、覿面に神を見るように、神経に刺戟を加えて行って、一時幻視幻聴を起すに至るのではあるまいか。
— 森鴎外 『百物語』 青空文庫
貫一は抑へて怪まざらんと為ば、理に於て怪まずしてあるべきを信ずるものから、又幻視せるが如きその大いなる影の冥想の間に纏綿して、或は理外に在る者有る無からんや、と疑はざらんと為る傍より却りて惑しむるなり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
平和の鳩の生まれ変かと思われる姫草ユリ子の純真無邪気な姿が、見る見るレントゲンにでもかけられたような灰色の醜い骸骨の姿に解消して行く光景を幻視した。
— 夢野久作 『少女地獄』 青空文庫
たといそれが白昼であっても、白く塵にまみれた街路樹の蔭に、首を吊って死んで居る人間の姿を幻視した。
— 小酒井不木 『死の接吻』 青空文庫
そんな幻視や幻感が、幽霊になったり、妖怪|変化になったりして、物の話に伝わり残っているのであるが、しかも、そんな事実を笑う連中はお気の毒ながら現代式のハイカラな神経の持主とはいえないのだ。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
(a) 夢中に感ぜられつつある幻象の進行が、急に或る行詰まりを生じたる場合……たとえば、或る一種の感情(喜怒哀楽等)が急速に高潮して極点に達すると同時に、何物かの爆発、散乱、又は落下の光景を幻視せし瞬間……等……。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
作例 · 標準
彼の言詞は常に人を惹きつける力があった。
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詩人は美しい言詞を紡ぎ出すことで感情を表現する。
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どんなに辛い時でも、彼女の言詞に励まされた。
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