佳趣
かしゅ
名詞
標準
good taste
文例 · 用例
神田川の中、水道橋辺より○御茶の水橋下流に至るまでの間は、扇頭の小景には過ぎざれども、しかもまた岸高く水|蹙りて、樹木鬱蒼、幽邃閑雅の佳趣なきにあらず。
— 幸田露伴 『水の東京』 青空文庫
池の中の小島の松、汀の柳、小さな柴橋、北戸の竹、植木屋に褒められるほどのものは何一ツ無く、又先生の眉を皺めさせるような牛に搬ばせた大石なども更に見えなくても、蕭散な庭のさまは流石に佳趣無きにあらずと思われる。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
東 楽あれば苦あり西 来年の事云へば鬼が笑ふ 近を釈きて遠を謀るは愚人の常態にして、陋なること笑ふべければ、西の諺の方は甚だ佳趣あり。
— 幸田露伴 『東西伊呂波短歌評釈』 青空文庫
共に嘉言にして佳趣あり。
— 幸田露伴 『東西伊呂波短歌評釈』 青空文庫
東の方の諺佳趣あり。
— 幸田露伴 『東西伊呂波短歌評釈』 青空文庫
釣魚もおもしろいが養魚はなほ更佳趣の多いことで、二ヶ所の養魚場を見て、自分も一閑地を得たら魚を養ひたいナアと、羨み思ふを免れなかつた。
— 幸田露伴 『華嚴瀧』 青空文庫
能く何物にも犠牲たらざるものは、人間として何の佳趣をも備へざる者なり。
— 北村透谷 『「桂川」(吊歌)を評して情死に及ぶ』 青空文庫
下手な歌みたいなものまで書いて、恥ずかしゅうございました。
— 太宰治 『葉桜と魔笛』 青空文庫
作例 · 標準
「ほう、この茶室の設えには、亭主の繊細な佳趣が随所に感じられますな」
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「まあ、なんて佳趣に富んだ織物かしら。色使いがとても上品ね」
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庭園に配置された自然石のバランスが、独特の佳趣を醸し出している。
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