雅趣
がしゅ
名詞
標準
elegance
文例 · 用例
前出した多くの句を見ても解る通り、蕪村の句には「さび」や「渋味」の雅趣がすくなく、かえって青春的の浪漫感に富んでいる。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
日本の茶道の基本趣味や、芭蕉俳句のいわゆる風流やが、すべて苔やさびやの風情を愛し、湿気によって生ずる特殊な雅趣を、生活の中にまで浸潤させて芸術しているのは、人のよく知る通りであるけれども、一般に日本人の文学や情操で、多少とも湿気の影響を受けてないものは殆んどない。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
しかしその頃からみると、室内の調度や家具が古くなり、ハタオリ器械や、酒場の招牌や、腕の缺けた彫刻や、壞れた車輪や、投げ出された椅子などのガラクタ(と言つては失禮だが)に年代の錆がついて、大へん雅趣が深くなつた。
— 萩原朔太郎 『歳末に近き或る冬の日の日記』 青空文庫
芝原広く、梅樹雅趣を帯びて、春はさこそと思われる。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
予は心身共に健で、この新年の如く、多少の閑情雅趣を占め得たことは、かつて書生たり留学生たりし時代より以後には、ほとんど無い。
— 森鴎外 『鴎外漁史とは誰ぞ』 青空文庫
ながらふるほどは憂けれど行きめぐり今日はその世に逢ふ心地して 巧みに書こうともしてない字が雅趣に富んだ気高いものに見えるのも源氏の思いなしであろう。
— 榊 『源氏物語』 青空文庫
たいそうにはしないで雅趣のある檜破子弁当が出て、勝ち方に出す賭物も多く持参したのである。
— 榊 『源氏物語』 青空文庫
M、H氏のは昔しの彼の手紙とちがつて直截で素気がなかつたが、夫人のは筆蹟も文章も古への歌人のやうな雅趣を帯びてゐた。
— 徳田秋聲 『芭蕉と歯朶』 青空文庫
作例 · 標準
庭園の隅に置かれた古びた石灯籠が、雪景色の中にえも言われぬ雅趣を添えている。
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派手さはないが、控えめな色使いの中に雅趣を感じさせる着物を選んで初釜の席に臨んだ。
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都会の喧騒から離れ、雅趣に富んだ数寄屋造りの老舗旅館で静かな休日を過ごす。
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