蕭条
しょうじょう
形容詞-たる副詞-と
標準
dreary
文例 · 用例
ともあれ蕭条たる秋の夜半に、長く悲しく寂しみながら、物におびえて吠え叫ぶ犬の心は、それ自ら宇宙の秋の心であり、孤独に耐え得ぬ、人間蕪村の傷ましい心なのであろう。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
うら枯やからきめ見つる漆の樹 木枯しの朝、枝葉を残らず吹き落された漆の木が、蕭条として自然の中で、ただ独り、骨のように立っているのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
悲壮な、痛々しい、骨の鳴るような人生が、一本の枯木を通して、蕭条たる自然の背後に拡がって行く。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
蕭条とした冬の季節。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
蕭条として石に日の入る枯野哉 句の景象しているものは明白である。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
それ故にまた蕪村は、冬の蕭条たる木枯の中で、孤独に寄り合う村落を見て木枯や何に世渡る家五軒 と、霜枯れた風致の中に、同じ人生の暖かさ懐かしさを、沁々いとしんで咏むのであった。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
反対に蕪村は、どんな蕭条とした自然を見ても、そこに或る魂の家郷を感じ、オルゴールの鳴る人生の懐かしさと、火の燃える炉辺の暖かさとを感じている。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
蕭条たる秋風の音は、それ自ら芭蕉の心霊の声であり、よるべもなく救いもない、虚無の寂しさを引き裂くところの叫である。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
作例 · 標準
晩秋の風が吹き荒れ、境内は蕭条とした雰囲気に包まれている。
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倒産して主を失った邸宅は、今や蕭条として荒れ果てていた。
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冬の北海を望む海岸線は、蕭条として人っ子一人いない。
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