窮鬼
きゅうき
名詞
標準
god of poverty
文例 · 用例
考証好きの馬琴は、その短い随筆の中でも、唐山には窮鬼と書くの、蘇東坡に送窮の詩があるの、また、窮鬼を耗とも青とも云うの、玄宗の夢にあらわれた鍾馗の劈いて啖った鬼は、その耗であるのと例の考証をやってから、その筆は「四方の赤」に走って、「近世、江戸牛天神の社のほとりに貧乏神の禿倉有けり。
— 田中貢太郎 『貧乏神物語』 青空文庫
蓬頭垢面、窮鬼のごとき壮佼あり、「先生!
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
貧は諸道の妨なりといふ俚諺は若冠の頃より係累多く絶えず窮鬼と戦ひつゝありし余の痛切に体験したる所にして、此の窮境を脱せんとの願望も亦余をして応用方面に転向せしめたる一の潜在動機たりしことを否む能はず。
— 池田菊苗 『「味の素」発明の動機』 青空文庫
もし、八卦によりて吉凶禍福を前知するを得というならば、陰陽家の窮鬼に苦しめらるる理は解し難い。
— 井上円了 『迷信解』 青空文庫
ホヤの中にほうっと呼気を吹き込んでおいて棒きれの先に丸めた新聞紙できゅうきゅうと音をさせて拭くのであった。
— 寺田寅彦 『追憶の冬夜』 青空文庫
いつも黒紋付に、歩くときゅうきゅう音のする仙台平の袴姿であったが、この人は人の家の玄関を案内を乞わずに黙っていきなりつかつか這入って来るというちょっと変った習慣の持主であった。
— 寺田寅彦 『追憶の医師達』 青空文庫
「それ、姉ちゃんのお見舞いに呉れたのね、自分で買って来たの」「ああ」「それを買うおあし、お母さんにいくら貰ったの」「二円だい」 女中がきゅうきゅう笑った。
— 岡本かの子 『娘』 青空文庫
あと、みんな、あんたのに取っちゃうの」 室子はわざと驚いた風をすると、女中がまたきゅうきゅうと笑う。
— 岡本かの子 『娘』 青空文庫
作例 · 標準
彼は宝くじが当たるまでは、窮鬼に取り憑かれたような生活を送っていた。
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「まったく、また給料日前だ。窮鬼が背後にいる気がするよ」と友人は苦笑した。
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散財ばかりしていると、いつか窮鬼に付きまとわれるぞ。
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標準
vengeful spirit
作例 · 標準
あの事件以来、夜な夜な廃屋から窮鬼のすすり泣きが聞こえるという噂だ。
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彼は過去の過ちが窮鬼となって、いつか自分に報復するのではないかと恐れている。
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その森には、昔の戦で命を落とした兵士たちの窮鬼がさまよっていると語り継がれている。
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