相思
そうし
名詞
標準
mutual affection
文例 · 用例
かれに恋人あり、松本|治子とて、かれが二十二の時ゆくりなく相見て間もなく相思うの人となりぬ。
— 国木田独歩 『わかれ』 青空文庫
治子がこの青年を恋うるに至りしは青年が治子を思うよりも早く、相思うことを互いに知りし時は互いの命は互いの心に取りかわして置かれぬ、これ相見てより一月とは経たざる間の事なり。
— 国木田独歩 『わかれ』 青空文庫
妻は彼の門地にふさわしい家柄の令嬢で、岩谷とは相思のなかであり、死ぬ時彼に抱かれていた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
恋人の相思も、讐仇の怨悪も、その原素に於ては即ち一なり。
— 北村透谷 『熱意』 青空文庫
遂げ難き相思益志気を奮励す。
— 北村透谷 『熱意』 青空文庫
辰子はかの教員と相思の仲であったところ、その男が突然に死んでしまったので、辰子はひどく悲観して、おなじ運命を選んだのであろうという。
— 岡本綺堂 『こま犬』 青空文庫
それであるから、姉妹もただならぬほど睦まじいおはまがありながら、別後一度も、相思の意を交換した事はない。
— 伊藤左千夫 『春の潮』 青空文庫
相思の恋人を余儀なく人の夫にして近くに見ておったという悲惨な経過をとった人が、ようやく春の恵みに逢うて、新しき生命を授けられ、梅花月光の契りを再びする事になったのはおとよの今宵だ。
— 伊藤左千夫 『春の潮』 青空文庫
作例 · 標準
幼馴染の二人は、周囲も認める相思の仲であったが、戦争の足音が二人の運命を無情にも引き裂いた。
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相思の情が募りすぎて、彼女は毎晩のように彼への想いを日記に綴ってはため息をついていた。
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和歌の世界では、叶わぬ相思の苦しみを月や花に託して詠み上げるのが一つの美学とされていた。
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