思慕
しぼ
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
yearning
文例 · 用例
和歌の表現する世界は、主として恋愛や思慕の情緒で、本質的に西洋の抒情詩とも共通しているものがあったからだ。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
反対に蕪村こそは、一つの強い主観を有し、イデアの痛切な思慕を歌ったところの、真の抒情詩の抒情詩人、真の俳句の俳人であったのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
換言すれば、詩人蕪村の魂が咏嘆し、憧憬し、永久に思慕したイデアの内容、即ち彼のポエジイの実体は何だろうか。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
一言にして言えば、それは時間の遠い彼岸に実在している、彼の魂の故郷に対する「郷愁」であり、昔々しきりに思う、子守唄の哀切な思慕であった。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
そしてこの「春日夢」こそ、蕪村その人の抒情詩であり、思慕のイデアが吹き鳴らす「詩人の笛」に外ならないのだ。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
そして今、既に歳月の過ぎた後の、同じ春の日に感ずるものは、その同じ昔ながらに、宇宙のどこかに実在しているかも知れないところの、自分の心の故郷であり、見たこともないところの、久遠の恋人への思慕である。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
多分作者は、こうした動物の印象からして、その昔死別れた彼の幼ない可憐な妹(蕪村にそうした妹があったかどうか、実の伝記としては不明であるが)もしくは昔の小さな恋人を追懐して、思慕と恋愛との交錯した情緒を感じ、悲痛な咏嘆をしたのであろう。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
前の句やこの句に現われている蕪村のポエジイには、やはり彼の句と同じく人間生活の家郷に対する無限の思慕と郷愁(侘しさ)が内在している。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
作例 · 標準
遠く離れた故郷の家族への思慕の情が、手紙の端々に滲み出ている。
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亡き恩師に対する思慕の念は、卒業から数十年経っても衰えることがない。
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彼がその古い歌を口ずさむとき、顔には言いようのない思慕の表情が浮かぶ。
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