疾風
しっぷう異読 はやて
名詞多音語頻度ランク #30408 · 青空 650 例
標準
gale
文例 · 用例
實際その朝、彼は疾風のやうに訪ねてきて、いきなり二階の梯子を驅け登つた。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の死』 青空文庫
それより以前には、私の左の横顔だけを見せつけ、私のおとこを売ろうとあせり、相手が一分間でもためらったが最後、たちまち私はきりきり舞いをはじめて、疾風のごとく逃げ失せる。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
今度はまた川になる、川の面は、呼吸も吐かず静まりかえっているように見えるが、足を入れると、それこそ疾風が液体になったように全速力で走っている、流れの浅く、彎入した、緩やかなところに背を露わした石がある、苔が厚く活物の緑が蠢めいている、水草の動くのは、髪の毛がピシピシと流電に逆立つようだ。
— 小島烏水 『梓川の上流』 青空文庫
鼠色の凶兆はあった、それから間もなく、疾風豪雨になって、一行は、九死一生の惨めな目に遇わされた。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
T「三次さんッ」S=棚倉宅の門前 三次疾風の如く飛び込んだ。
— 山中貞雄 『恋と十手と巾着切』 青空文庫
私は、酒盃を投げつけて茫然と立っているマリを街路に連れだして車にのせると車体は海岸線を疾風のように走りだした。
— 吉行エイスケ 『スポールティフな娼婦』 青空文庫
午後と、午前の境界にもかかわらず、ラジオが、倫敦から放送される歌謡を伝播していたのを疾風のなかで私は嚥み下した。
— 吉行エイスケ 『大阪万華鏡』 青空文庫
利ちゃんが何かいたずらでもした時に叱りつける声はどうしてこの細いかよわい咽から出るのかと思うようで、何か御使いでも云いつけらるると飛鳥のように飛んで出て疾風のごとく帰って来る。
— 寺田寅彦 『雪ちゃん』 青空文庫
作例 · 標準
疾風のごとく現れた謎の剣士が、瞬く間に敵をなぎ倒した。
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突然の疾風に煽られ、干していた洗濯物が飛ばされてしまった。
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その競走馬は疾風のような末脚で、一気に先行馬を抜き去った。
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