階位
かいい
名詞
標準
rank
文例 · 用例
さて教により果を得て人間以上になるのを、下位から數へて六段階がまだ欲界、其上の十八段階位が色界、其上の四階位が無色界、合せて二十八天界は、苦惱は無く歡樂はあれども、まだ生死を免れない階級で、無色界の上の四階位は種民天といふ、種民天になれば生死三災の及ぶ能はざるところである。
— 幸田露伴 『道教に就いて』 青空文庫
小使に負ぶさつて帰つて来た時、おやぢが大きな眼をして二階位から飛び降りて腰を抜かす奴があるかと云つたから、此次は抜かさずに飛んで見せますと答へた。
— 夏目金之助 『坊っちやん』 青空文庫
他に戦争中防空室に使っていた地下室と、それから、これは、元の主人の大官がなんの好みかわざわざ建てさせた塔が、三階の上に又二階位の高さにそびえていて、そのこわれかけた塔の上に昇って真下に見える後ろの崖の底でも見ると眼がまわりそうで、そこまでだと六階ぐらいの高さがあろう。
— ――Sの霊に捧げる―― 『冒した者』 青空文庫
私は十二階へは、父親につれられて、一度昇った切りで、その後行ったことがありませんので、何だか気味が悪い様に思いましたが、兄が昇って行くものですから、仕方がないので、私も、一階位おくれて、あの薄暗い石の段々を昇って行きました。
— 江戸川乱歩 『押絵と旅する男』 青空文庫
」と狸はほくほくして、「でも、あの鮒つてやつは、素早いもんでなあ、おれはあいつを捕へようとして、も少しで土左衞門になりかけた事があるけれども、」とつい自分の過去の失態を告白し、「お前に何かいい方法があるのかね。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
眼ならいくらかいい。
— 葉山嘉樹 『浚渫船』 青空文庫
何代か前の先祖は炭屋をしていたとかいうので、世間では今でも炭団伊勢屋といっているんですが、地所|家作は持っていて、身上はなかなかいいという評判です。
— 女行者 『半七捕物帳』 青空文庫
うつつ心に何をかいいたる。
— 泉鏡花 『龍潭譚』 青空文庫