邸
てい
名詞-接尾辞名詞頻度ランク #11017 · 青空 5953 例
標準
residence
文例 · 用例
あなた一所に行きます』と言って、ヘルンが妻を連れ出す所はたいてい多くは寂しい静閑の所であり、寺院の墓地や、邸の空庭や、小高い見晴らしの丘などであった。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
ある日二人は、例によって睦じく連れそいながら、牛込辺の売邸を探しに歩いた。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
想像していたより三倍以上も大きい邸宅であった。
— 太宰治 『佳日』 青空文庫
思慮分別の深い結納のお使者は、ひどく酔いました、これは、ひどく酔いました、と言いながら、紋附羽織と白足袋をまた風呂敷に包んで持って、どうやら無事に、会津藩士の邸宅から脱れ出ることが出来たのである。
— 太宰治 『佳日』 青空文庫
片側の大名邸の高い土堤の上に茂り重なる萩青芒の上から、芭蕉の広葉が大わらわに道へ差し出て、街燈の下まで垂れ下がり、風の夜は大きな黒い影が道一杯にゆれる。
— 寺田寅彦 『やもり物語』 青空文庫
いつか私邸に呼ばれたときにその自慢の豊富な書庫を見せてもらったことがあったが、その蔵書の一部が教授の死後、わが中央気象台に買取られて保存されている。
— 寺田寅彦 『ベルリン大学(1909-1910)』 青空文庫
探険家シャックルトンがベルリンへ来たときペンクの私邸に招かれ、その時自分も御相伴に呼ばれて行った。
— 寺田寅彦 『ベルリン大学(1909-1910)』 青空文庫
何でも上根岸八十二番とか思うていたが家々の門札に気を付けて見て行くうち前田の邸と云うに行当ったので漱石師に聞いた事を思い出して裏へ廻ると小さな小路で角に鶯横町と札が打ってある。
— 寺田寅彦 『根岸庵を訪う記』 青空文庫