異象
いしょう
名詞
標準
vision
文例 · 用例
彼方でもやはり日本と同じように、『文章倶楽部』のような雑誌もありますし、また『奇蹟』とか『異象』とかいうような同人雑誌も沢山あります。
— 宮本百合子 『アメリカ文士気質』 青空文庫
ベアトリーチェがダンテの異象の中にあらはれしこと『新生』四〇にその例あり一三六―一三八ダンテを正路に呼戻し罪の中より救ふの道はたゞ恐ろしき惡の報いをまのあたり彼に示してその改悔をうながすにあるのみ一三九―一四一【死者の門】罰をうくる者の門即ち地獄の門。
— LA DIVINA COMMEDIA 『神曲』 青空文庫
「異象はないかな、求林斎?
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫
既に巨人の身躰、大地たり、従って、其血は水たる可く、其骨は石たる可く、其髪は草木たる可く、中空の頭顔を以て、蒼穹なりとすれば、従って蒼穹を満たす雲は、脳髄たる可く睫毛は恐らく、周囲の垣墻の意なる可く天地と巨人の身躰との比較は决して異類の異象には非ず。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
と言われたのは、ダニエル書七章十三節に 我また夜の異象の中に観てありけるに人の子のごとき者、雲に乗り来たり、日の老いたる者のもとに到りたればすなわちその前に導きけるに、これに権と国と栄とを賜いて諸民・諸族・諸音をしてこれに事えしむ。
— マルコ伝による 『イエス伝』 青空文庫
…… わが牀は我を慰め、休息はわが愁いを和らげんと、我思いおる時に、汝は夢をもて我を驚かし、異象をもて我を懼れしめたまう。
— JEAN-CHRISTOPHE 『ジャン・クリストフ』 青空文庫
日月は天にあって、人生を照覧するものだから、心を虚にしてそれを直観していると、すべての人間界の異象がまず以て日月の表に現われるのだということを、まじめに信じているものがあるのですから、夜な夜な月色が紅に変ずるのを、吉兆と見たり、悪瑞と見たりする者の出づるのも抑えることができません。
— 無明の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
あいにくにもこの際、この男に向っては、セント・エルモス・ファイアーというようなものも飛びつかず、ファイアーの方でも、うっかり飛びつかない方が無事だと思ったものでしょう、絶えて異象を現わすことはなかったのですから、この黒漆崑崙が、何も目的あって、いずれに向って飛び出したのだか、一向わかりませんでした。
— 新月の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
預言者は荒野での祈りの最中、天の門が開かれる異象を仰ぎ見た。
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夢とも現(うつつ)ともつかぬその異象は、一瞬のうちに王の脳裏から消え去った。
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古い記録には、不吉な赤い月が真昼に現れるという異象が克明に記されている。
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「見よ、あの山頂に立ち上る光の柱こそ、我々に示された異象である」
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