気稟
きひん
名詞
標準
innate character
文例 · 用例
君の気稟は又譬へば地面に直角に立つ一本の竹である。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
(人によつては気韻とか気稟とかいふ)にほひは詩の主眼とする陶酔的気分の要素である。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
○ 軒先から、広い奥屋のあちこちの小径に幾条となく敷き分けられた庭石のあひだあひだに、白、赤、黄、淡紅、の松葉ぼたんの花が可憐な、しかし犯しがたい強い気稟をこめて、赫灼たる夏の真昼の太陽の光にあらがひ乍ら咲いて居ました。
— 断片三種 『処女時代の追憶』 青空文庫
相愛し相交歓し乍ら、君等はその気稟に於て、思想に於て、趣味、并びにもろもろの好悪に依つて、寧しろ血で血を洗ふ肉親の仇敵の如く相反し相闘ふ。
— 愛の詩集のはじめに 『愛の詩集』 青空文庫
増野氏は生前オマア・カイヤムやタゴオルの訳者として知られていたが、そんな飜訳よりも彼自身のものを書いた方がよかりそうに思われるほど、詩人の気稟に富んだ男だった。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
然りと雖、詩人も亦た故国に対する妙高の観念なきにあらず、邦国の区劃は彼に於て左までの事にはあるまじきが、その天賦の気稟に於て、少くともその国民を代表する所なき能はず。
— 北村透谷 『国民と思想』 青空文庫
本間教子は、友代の素朴な熱心な活動的な天稟のままに気稟の側から全幕を演じ、この幕もそのようなものとして自然に演じているのだけれど、作者としては、友代のそういう自然発生の活動性、積極的な人柄を、周囲との関係でどう考えて見ているのだろうか。
— 宮本百合子 『「建設の明暗」の印象』 青空文庫
由来、日本の芸道の精髄は気稟にあった。
— 宮本百合子 『雨の小やみ』 青空文庫
作例 · 標準
彼の気稟は清らかで、誰からも尊敬されていた。
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生まれつきの気稟が、彼の芸術性を育んだのだろう。
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子供の頃から、その気稟の高さが周囲の大人たちを驚かせた。
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彼の行動には、彼自身の気稟がよく表れている。
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