衣香
いこう
名詞頻度ランク #40150 · 青空 4 例
標準
perfume on the clothing
文例 · 用例
人様々の顔の相好、おもいおもいの結髪風姿、聞覩に聚まる衣香襟影は紛然雑然として千態|万状、ナッカなか以て一々枚挙するに遑あらずで、それにこの辺は道幅が狭隘ので尚お一段と雑沓する。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
また、人待つ部屋に、「薫衣香」などたいて主人の心を示すのと同様に、香水焚き(又は香水ランプ)などで香水の香気を部屋にみなぎらして人を歓び迎へる事もある。
— ――漫談的無駄話―― 『「香水の表情」に就いて』 青空文庫
車聲馬聲の喧囂なる處、鞭影衣香の陸續たる處、靜かにその山中の奇景を冥想すれば、詩興頓に興り、遊意頻に萠して、都會の熱鬪、更に一層の嫌厭を増せるを覺ゆ。
— 田山花袋 『日光山の奧』 青空文庫
その七 春は花いざ見にごんせ東山、それは西なる京なれど、東の京の花もまた、東叡山にしくものなければ、弥生の春の花見時、雲か霞と見紛ふは、花のみならで人もまた尊き卑しき差別なく、老も若きも打ち連れて、衣香扇影ざんざめきたる花の下、汁も膾も桜とて、舌鼓うつものあれば、瓢の底を叩くもあり。
— 清水紫琴 『当世二人娘』 青空文庫
――衣香あたりをはらい、四方に薫じ、箇々の御粧い、御儀の結構、華やかなこというばかりもなく、筆にも詞にも述べ難し――とはその日の有様を書いている当時の筆者の嘆声であった。
— 第六分冊 『新書太閤記』 青空文庫
私はあの救助係の大きな石を鉄梃で動かすあたりから、あとは勝手に私の空想を書いていこうと思っていたのです。
— 宮沢賢治 『イギリス海岸』 青空文庫
いっしょにいこうね。
— 宮沢賢治 『いちょうの実』 青空文庫
嫁にいこうがどうしようが、民子は依然民子で、僕が民子を思う心に寸分の変りない様に民子にも決して変りない様に思われて、その観念は殆ど大石の上に坐して居る様で毛の先ほどの危惧心もない。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
作例 · 標準
「源氏物語」には、貴人の衣香が情景描写に深く関わっている場面が数多く登場する。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
すれ違った時に、彼女から微かに衣香が漂い、思わず振り返ってしまった。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
十年ぶりに袖を通した着物からは、亡き祖母が愛用していた白檀の衣香が蘇った。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
お気に入りの香水を少しだけ纏うと、一日中ほのかな衣香が心を落ち着かせてくれる。
幻辭AI · gemini-2.5-flash