詩興
しきょう
名詞
標準
poetic inspiration
文例 · 用例
いやしくもその詩興を損い、趣味を害するようなものは――人でも、家具でも、物音でも――絶対にその家庭に入れなかった。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
○長命寺の下、牛の御前祠の地先あたりは水|特に深くして、いはゆる○墨田の長堤もまた直に水を臨むをもて、陽春三月の頃は水の洋たると互に相映発して、絶好の画趣と詩興とを生ず。
— 幸田露伴 『水の東京』 青空文庫
一方、詩興はまたこの韻律の快感によつて刺激され、リズムと情想とは、此所に互に相待ち相助けて、いよいよ益益詩的感興の高潮せる絶頂に我等を運んで行くのである。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
でないならば、我等の詩興は感興に乘じて高翔し、ややもすれば「韻律の甘美な誘惑」に乘せられて、不知不覺の中に「口調の好い定律詩」に變化してしまふ恐れがある。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
退屈もそれの境地に安住すれば快楽であり、却つて詩興の原因でさへあるといふことを、私は子規によつて考へさせられた。
— 萩原朔太郎 『病床生活からの一発見』 青空文庫
それが言ふに言はれない詩興を促がす。
— 田山録弥 『中秋の頃』 青空文庫
それ物象を明示するは詩興四分の三を没却するものなり。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
それ物象を明示するは詩興四分の三を沒却するものなり。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
作例 · 標準
旅先で目にした美しい夕焼けに詩興をそそられ、彼は手帳に一節を書き留めた。
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酒を酌み交わしながら友人と語らううちに、自然と詩興が湧いてきた。
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満開の桜の下を歩いていると、何とも言えない詩興が胸に込み上げてくる。
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