義侠
ぎきょう
名詞
標準
chivalry
文例 · 用例
活動から歸つて來ると、「義侠のらつふるず」といふ風にノートへ役割からシナリオから何から何まで書き入れる、――そんな熱心さだつた。
— 『青空』記事 『青空同人印象記(大正十五年六月號)』 青空文庫
父は其頃三十八、母は三十四で最早子は出来ないものと諦らめて居ると、馬場が病で没し、其妻も間もなく夫の後を襲て此世を去り、残ったのは二歳になる男の子、これ幸と父が引取って自分の児とし養ったので、父からいうと半分は孤児を救う義侠でしたろう。
— 国木田独歩 『運命論者』 青空文庫
』と、いふと武村兵曹は小首を捻つて『そこで、私の心配するのは、義侠な大佐閣下は、吾等の大難を助けやうとして、御自身に危險をお招きになる樣な事はあるまいか。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
それを見つけると、吃驚したように立止って、お婆さんの様子を眺め、それから、あたしの方を見て、淑女の面前である手前、どうにも義侠心を出さずにはいられなくなったらしかったわ。
— 渡辺温 『四月馬鹿』 青空文庫
ひとえにあなたの義侠心におすがりします。
— 太宰治 『未帰還の友に』 青空文庫
ひとえにあなたの義侠心に、……」という具合にあくまでもねばり、僕の財布の中にあるお金を全部、その主人に呈出した。
— 太宰治 『未帰還の友に』 青空文庫
」とその頭の禿げた主人は、とうとう義侠心を発揮してくれた。
— 太宰治 『未帰還の友に』 青空文庫
二本では足りないので、おかみさんの義侠心に訴えて、さらに一本を懇願しても、顔をしかめるばかりで相手にしない。
— 太宰治 『未帰還の友に』 青空文庫