家職
かしょく
名詞
標準
family trade
文例 · 用例
それを忠実に勤めて来た母親の、家職のためにあの無性格にまで晒されてしまった便りない様子、能の小面のように白さと鼠色の陰影だけの顔。
— 岡本かの子 『家霊』 青空文庫
家職のものの息子で、年が二つばかり下なのがいたが、初て逢った日に、お邸の池の鯉を釣ろうと云ったので、嫌になって一しょに遊ばない事にした。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
家職の詰め所を見ると、親しい侍臣は源氏について行くはずで、その用意と、家族たちとの別れを惜しむために各自が家のほうへ行っていてだれもいない。
— 須磨 『源氏物語』 青空文庫
家職以外の者も始終集まって来ていたものであるが、訪ねて来ることは官辺の目が恐ろしくてだれもできないのである。
— 須磨 『源氏物語』 青空文庫
ここに近い領地の預かり人などを呼び出して、いろいろな仕事を命じたり、良清朝臣などが家職の下役しかせぬことにも奔走するのも哀れであった。
— 須磨 『源氏物語』 青空文庫
なお修繕を加える必要のある所を、源氏はもとの預かり人や新たに任命した家職の者に命じていた。
— 松風 『源氏物語』 青空文庫
別当も家職も忠実に事務を取っていて整然とした一家をなしていた。
— 薄雲 『源氏物語』 青空文庫
丁度兄の伊藤八兵衛が本所の油堀に油|会所を建て、水藩の名義で金穀その他の運上を扱い、業務上水府の家職を初め諸藩のお留守居、勘定役等と交渉する必要があったので、伊藤は専ら椿岳の米三郎を交際方面に当らしめた。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
作例 · 標準
彼は、江戸時代から続く染物屋の家職を継ぐことを決意した。
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私の家では、代々医者を家職としてきたため、私も自然と医学の道を志しました。
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彼は家職である漆工芸の技術を活かして、現代的なデザインの作品を生み出している。
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標準
steward (of an estate)
作例 · 標準
中世の荘園において、家職は領主の代理として土地や農民の管理を任されていた。
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その古い記録には、城主が信頼する家職に財産の管理を命じたと記されている。
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彼は広大な土地を持つ貴族の家職として、生涯を捧げた。
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家職(かしょく)とは、日本の歴史において、家によって世襲された職 を指す。国家などの公権力からのその家の当主へ任官を行い、特権の承認と支配、それに対する奉仕という要素がある。職業の世襲という意味では、類義語として家道・家業が挙げられる。 武家・華族・富豪などで、家の事務を執る人のことも家職という。
出典: 家職 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0