垂下
すいか
名詞動詞-サ変動詞-他動詞動詞-自動詞名詞-の形容詞頻度ランク #31506 · 青空 82 例
標準
being pendent
文例 · 用例
甲府盆地の方向から、富士川下流の方へと両端を垂下して、陰鬱なる密集状態を作っているところは、まさに来らんとする雷雨を暗示している。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
私が薬師岳で観察した所に依ると、凡べてのカアル皆然りとは言われないが、カアルの初期は、雪が横一文字に堆くなっているに過ぎないが、その両端の垂下力が遅く、中央が速いためか、第二期には三日月形に歪み、更に拡大して勾玉形になって来ている。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
運命の魔女が織り成す夢幻劇の最後の幕の閉じる幔幕としてこの刺繍の壁掛けを垂下したつもりであるかもしれない。
— 寺田寅彦 『音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」』 青空文庫
片頬が然らでも大面の面を、別に一面顏を横に附着けたやうに、だぶりと膨れて、咽喉の下まで垂下つて、はち切れさうで、ぶよ/\して、わづかに目と、鼻。
— 泉鏡太郎 『雨ふり』 青空文庫
たちまち進み来たれる紳士は帽を脱して、ボタンの二所|失れたる茶羅紗のチョッキに、水晶の小印を垂下げたるニッケル鍍の※を繋けて、柱に靠れたる役員の前に頭を下げぬ。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
」 何も、肯分けるのでもあるまいが、言の下に、萩の小枝を、花の中へすらすら、葉の上はさらさら……あの撓々とした細い枝へ、塀の上、椿の樹からトンと下りると、下りたなりにすっと辷って、ちょっと末を余して垂下る。
— 泉鏡花 『二、三羽――十二、三羽』 青空文庫
唯、何と、其の棕櫚の毛の蚤の巣の處に、一人、頭の小さい、眦と頬の垂下つた、青膨れの、土袋で、肥張な五十恰好の、頤鬚を生した、漢が立つて居るぢやありませんか。
— 泉鏡太郎 『人魚の祠』 青空文庫
牝馬の腹に獣骨の管を挿入れ、奴隷にこれを吹かせて乳を垂下らせる古来の奇法が伝えられている。
— 中島敦 『狐憑』 青空文庫