凝視
ぎょうし
名詞動詞-サ変動詞-他動詞頻度ランク #21604 · 青空 1322 例
標準
stare
文例 · 用例
男、コーヒーを啜つて天井の隅を凝視したまゝ――右手の指に挟まれた葉巻から、冷い空気の中を薄紫の煙が細く細く立ちのぼる。
— 中原中也 『夢』 青空文庫
馬場も立ちどまり、両腕をだらりとさげたまま首を前へ突きだして、私の女をつくづくと凝視しはじめたのである。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
この句の詩境には、宇宙の恒久と不変に関して、或る感覚的な瞳を持つところの、一のメタフィジカルな凝視がある。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
貧しい生活の中にいて、静かにじっと凝視めている心の影。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
これも前と同じく、はかなく寂しい悲しみを、心の影でじっと凝視しているような句境である。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
なるほど要太郎は一心に田の中の一点を凝視めてその点のまわりを小股に走りながらまわっている。
— 寺田寅彦 『鴫つき』 青空文庫
謂はば、錯亂への凝視であり、韋駄天に於ける計量であり、激憤絶叫への物差であり、眩暈の定着である。
— 太宰治 『「人間キリスト記」その他』 青空文庫
」と龜に言はれて、浦島は、眉をひそめてその方向を凝視し、「ああ、さう云はれて見ると、何かあるやうだね。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫