幻辞.com

哀切

あいせつ
形容動詞名詞
1
標準
pathetic
文例 · 用例
一言にして言えば、それは時間の遠い彼岸に実在している、彼の魂の故郷に対する「郷愁」であり、昔々しきりに思う、子守唄の哀切な思慕であった。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
即ち蕪村は、その藪入りの娘に代って、彼の魂の哀切なノスタルジア、亡き母の懐袍に夢を結んだ、子守歌の古く悲しい、遠い追懐のオルゴールを聴いているのだ。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
彼の亡き母に対する愛は、加賀千代女の如き人情的、常識道徳的の愛ではなくって、メタフィジックの象徴界に縹渺している、魂の哀切な追懐であり、プラトンのいわゆる「霊魂の思慕」とも言うべきものであった。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
それは柚の花の侘しく咲いている、昔々の家に鳴るオルゴールの音色のように、人生の孤独に凍え寂しむ詩人の心が、哀切深く求め訪ねた家郷であり、そしてしかも、侘しいオルゴールの音色にのみ、転寝の夢に見る家郷であった。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
劇の調子が高まって妾の情人の哀切な心を表した舞姿に異国人が海の彼方の歌劇的な情味を感じた時、若い武士になった佐野が舞台に現れました。
吉行エイスケ バルザックの寝巻姿 青空文庫
夢で慈母を喪つた悲しみは、むしろ現實のそれに數倍して哀切である。
萩原朔太郎 青空文庫
夢に魘えて夜泣きをする幼兒の聲ほど、生命の或る神祕的な恐怖と戰慄とを、哀切に氣味わるく感じさせるものはない。
萩原朔太郎 青空文庫
されば私の詩を讀む人は、ひとへに私の言葉のかげに、この哀切かぎりなきえれぢいを聽くであらう。
萩原朔太郎 青猫 青空文庫
作例 · 標準
彼の最期の言葉は、聴く者の心に哀切な響きを残した。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
戦地の兵士が故郷を思う手紙には、哀切な心情が綴られていた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
そのバイオリンの音色は、聴く者の涙を誘う哀切な調べだった。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
別れ際に交わされた二人の会話は、哀切極まるものがあった。
幻辭AI · gemini-2.5-flash