清閑
せいかん
形容動詞名詞
標準
peaceful
文例 · 用例
浅草へ行く積りであったがせっかく根岸で味おうた清閑の情を軽業の太鼓|御賽銭の音に汚すが厭になったから山下まで来ると急いで鉄道馬車に飛乗って京橋まで窮屈な目にあって、向うに坐った金縁眼鏡隣に坐った禿頭の行商と欠伸の掛け合いで帰って来たら大通りの時計台が六時を打った。
— 寺田寅彦 『根岸庵を訪う記』 青空文庫
清閑、自適、任運、孤高――さういふところへ私の心はうごいてきて、そしてその幾分かをあたへられてゐるのであるが、私はさらにうごいてゆかなければならない、うごきつゝある、うごかずにはゐられないのである。
— 伊佐行乞 『行乞記』 青空文庫
清閑の池亭の中、仏前|唱名の間々に、筆を執って仏|菩薩の引接を承けた善男善女の往迹を物しずかに記した保胤の旦暮は、如何に塵界を超脱した清浄三昧のものであったろうか。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
」「清閑寺の方だ」「うちもその辺や」「嘘をつけ!
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
ただ、帰れといわぬだけ、――いや、何一つ口を利かずに、ついて来るのに任せて、やがて、高台寺の道を清水の参詣道へ折れ、くねくねと曲って登って行くと、音羽山が真近に迫り、清閑荘というアパートが、森の中にぽつりと建っていた。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
」 娘の手に渡して、やっぱりただの夜の花だったのか――と、且つはがっかりし、且つはサバサバして、あとも見ずに清閑荘の玄関へはいって行った。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
東山のアパート清閑荘では、ヒロポン中毒のアコーディオン弾き坂野の細君が逃げ、闇の女を装う兵児帯のチマ子が木崎のライカを奪って逃げた。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
五 名前は清閑荘だが、このアパートはガタガタの安普請で、濡雑巾のように薄汚なかった。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
作例 · 標準
退職後は、喧騒を離れた山里の別荘で清閑な日々を過ごしたいと願っている。
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その古い寺院の境内は、観光客も少なく、非常に清閑な趣を湛えていた。
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忙しい日常の中で、たまには静かなカフェで清閑なひと時を楽しむのも悪くない。
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