宗匠
そうしょう
名詞
標準
master
文例 · 用例
俳壇のいわゆる俳人たちは、彼らの宗匠的主観に偏して、常に俳句を形態上のレトリックでのみ皮相な手法的技巧観で鑑賞するため、句が詩情している本質のポエジイと、その背後にある主観の貫ぬく哲学とを、ややもすれば閑却無視することになるのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
こうした輪廻の道程がもう一歩進んで堕落と廃頽の極に達し俳句が再び「宗匠」と「床屋」の占有物となる時代が来ると、そこではじめて次の輪廻の第一歩が始まるのではないかという気もする。
— 寺田寅彦 『明治三十二年頃』 青空文庫
かれは高野山に籍を置くものだといった、年配四十五六、柔和ななんらの奇も見えぬ、懐しい、おとなしやかな風采で、羅紗の角袖の外套を着て、白のふらんねるの襟巻をしめ、土耳古形の帽を冠り、毛糸の手袋を嵌め、白足袋に日和下駄で、一見、僧侶よりは世の中の宗匠というものに、それよりもむしろ俗か。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
法橋紹巴は当時の連歌の大宗匠であった。
— 幸田露伴 『魔法修行者』 青空文庫
勿論秀吉は小田原陣にも茶道宗匠を随えていたほどである。
— 幸田露伴 『骨董』 青空文庫
勿論利休を幇けて当時の趣味の世界を進歩させた諸星の働きもあったには相違ないが、一代の宗匠として利休は恐ろしき威力を有して、諸星を引率し、世間をして追随させたのである。
— 幸田露伴 『骨董』 青空文庫
頼うだ御方と、今一人の富豪と筆者と、三人歴行して自動車を降り、二月末の曇雲の下を藁葺のお寺じみた門に進むと、益田翁は黒い背広に宗匠頭巾庭穿靴でニコニコと出迎えた。
— 夢野久作 『お茶の湯満腹談』 青空文庫
そこへ当の芋倉長江画伯が、死人のような青い顔に宗匠頭巾、灰色の十徳という扮装で茫々然と出社して来た。
— 夢野久作 『呑仙士』 青空文庫
作例 · 標準
茶道の宗匠が、優雅な手つきで茶を点てた。
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彼は俳句の宗匠として、多くの弟子を育てた。
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その道の宗匠だけが持つ、独特の風格が彼にはあった。
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