橇行
きょうこう
名詞副詞
標準
traveling by sleigh
文例 · 用例
スコットは一九〇一年から四年まで、南極海の圧氷の間に船をとめて執拗な攻撃を繰返し、四年がかりで八十度以南へ二度十六分だけ進み、それから八年後に「世界最悪の旅」といわれる、歌にもうたえないような橇行をつづけたすえ、辛くも極点に辿りついた。
— 久生十蘭 『南極記』 青空文庫
南緯八六度七分東経一七四度二三分の氷河上に南方基地を成功裡に設営したこと、橇行及び短時間飛行によって到達した種々の地点における驚くべき高速かつ効果的なボーリングと発破作業、これらは歴史的な事業である。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『狂気の山脈にて』 青空文庫
彼はピーボディ他五名と共に――大きなプレッシャー・リッジを乗り越える際橇が転覆し、二頭の犬を失うという汚点はあったものの――一月十一日から十八日にかけて予備的な橇行とボーリングを行い、始生代の粘板岩をどんどん掘り起こした。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『狂気の山脈にて』 青空文庫
彼の目にはこれが、自分が奇妙な痕跡を見出した始生代の粘板岩の鉱脈を取り戻すためには、麓の丘から巨大山脈本体の急斜面に向けて長々とした橇行を行う必要がある、ということを意味しているのは明白だった。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『狂気の山脈にて』 青空文庫
じゃあ、こっちから聞くが、なぜお前はきょうこうしてぬけぬけと遊んでいられるんだい」「そんなことを聞いて、おれを験そうというのだな」 と、その男は、歯をむいたが、「はははは、験したきゃ、験すがいい。
— 海野十三 『二、〇〇〇年戦争』 青空文庫
活けるしかばね――となって、あれからこっち、材木置場や町家の檐下で、寺社の縁などに雨露をしのいで江戸の町まちを当て途もなしにほっつき歩き、きょうこうしてはからずもお多喜の眼に触れて、その宗七の家へ引き取られたという仔細。
— 林不忘 『煩悩秘文書』 青空文庫
そんなにはやくはありませんが、ふわふわと、とうきょうこうのほうへとんでいきます。
— 江戸川乱歩 『かいじん二十めんそう』 青空文庫
しばらくすると、こばやしくんとポケット小ぞうと三人のだんいんは、モーターボートをかりて、とうきょうこうへのりだしていきました。
— 江戸川乱歩 『かいじん二十めんそう』 青空文庫