胸腔
きょうこう異読 きょうくう
名詞
標準
thorax
文例 · 用例
私の胸腔は暗くて熱くもう醗酵をはじめたんぢゃないかと思ひます。
— 宮沢賢治 『『春と修羅』補遺』 青空文庫
先づ腹部を切開して、それから胸腔に及んで、内臟の全くを露出する……膓でも、胃でも、腎臟でも、膀胱でも、肺でも、心臟でも、または動脈でも靜脈でも、筋でも骨でも、神經でも靭帶でも、巧に、てばしこく摘出しまた指示して、そして適宜に必要な説明を加へる。
— 三島霜川 『解剖室』 青空文庫
音に伴う一種の振動は胸腔全部に波及している事がさわってみると明らかに感ぜられる。
— 寺田寅彦 『ねずみと猫』 青空文庫
後から考えてみると、このとき胸腔と腹腔との中は真赤だったのだ。
— 海野十三 『人体解剖を看るの記』 青空文庫
開かれた腹腔や胸腔は、依然として真赤である。
— 海野十三 『人体解剖を看るの記』 青空文庫
腹腔や胸腔の中が、だんだんがら空きになってきて、内臓は身体の横に、まるで野天の八百屋が、戸板の上にトマトや南瓜や胡瓜を並べたように、それぞれ一と山盛をなして置きならべられた。
— 海野十三 『人体解剖を看るの記』 青空文庫
医師はなおも胸腔のなかを覗きこみながら、咽喉笛を切り取って、外にだした。
— 海野十三 『人体解剖を看るの記』 青空文庫
そして今度は、外にならべてあった内臓を一つ一つ空洞になった胸腔や腹腔のなかに抛りこみはじめた。
— 海野十三 『人体解剖を看るの記』 青空文庫