橇
かんじき異読 カンジキ
名詞
標準
snowshoes
文例 · 用例
〔雪とひのきの坂上に〕宮沢賢治雪とひのきの坂上に粗き板もてゴシックを辛く畳みて写真師の聖のねぐらを営みぬぼたと名づくる雪ふりていましめさけぶ橇のこらよきデュイエットうちふるひひかりて暮るゝガラス屋根
— 宮沢賢治 『〔雪とひのきの坂上に〕』 青空文庫
カーテンを上げて覗いてみると、人気のない深夜の裏通りを一台の雪橇が辷って行く、と思う間もなく、もう町のカーヴを曲って見えなくなってしまった。
— 寺田寅彦 『追憶の冬夜』 青空文庫
子供の時分にナショナルリーダーを教わったときに生れてはじめて雪橇というものの名を聞き覚え、その絵を見て、限りなき好奇心と異国の冬への憧憬を喚び起こされたのであったが、その実物をこの眼に見、その鈴の音を耳にしたのは実にこの夜が初めてでありそうしてまたおそらく最後でもあった。
— 寺田寅彦 『追憶の冬夜』 青空文庫
この雪夜の橇の幻の追憶はまた妙な聯想を呼出す。
— 寺田寅彦 『追憶の冬夜』 青空文庫
これらの山々から瞰下されて、乾き切っている桔梗ヶ原一帯は、黒水晶の葡萄がみのる野というよりも、橇でも挽かせて、砂と埃と灰の上を、駈けずって見たくなった。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
天は愈よ明るい、氷の海は一層の白を加うると共に、一分の硬味を減じて来た雪になったのである、玉屑累々ともいうべき空に懸れる雪の大路を無形の手で、橇を縦横に掻き廻しはじめたと見え、捏ね返した痕跡が割れ目を生じたころは、雪は一方に堆く盛り上られ、一方では掬われたようにげっそりと凹む。
— 小島烏水 『奥常念岳の絶巓に立つ記』 青空文庫
そして行き交う厚い外套と雪靴の街、子供達の雪合戦の街、橇の其処にも此処にも散ばる街――その街はクリスマスの仕度の賑わう街なのです。
— 岡本かの子 『伯林の降誕祭』 青空文庫
河は凍って、その上を駄馬に引かれた橇が通っていた。
— 黒島傳治 『雪のシベリア』 青空文庫
作例 · 標準
深い雪山を歩くために、昔の人は自分で橇を作っていたんだって。
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冬の狩猟では、足が雪に沈まないように橇を履いて獲物を追う。
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この地域では、雪が積もると移動手段として橇を使う家庭が多い。
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博物館には、北国の民族が使っていた様々な種類の橇が展示されている。
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