熾火
おきび
名詞
標準
glowing ember (either red hot charcoal or the glowing remains of burnt firewood)
文例 · 用例
一六―一八たとへば數多き熾火よりたゞ一の熱のいづるを感ずる如く、數多き愛の造れるかの象よりたゞ一の響きいでたり 一九―二一是においてか我直に。
— LA DIVINA COMMEDIA 『神曲』 青空文庫
「いいえ、大丈夫でございますよ、この婆あが、おあずかりした以上はね――」 と、お三は、また、疎らな歯を剥き出して、ニタリとしたが、手早く、火鉢の熾火をかき立てて、「さあ、お湯も沸ちますから、坐っておくんなさいよ――御相談があるんだからさ」 坊主は、坐った。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
隠した恋では厶りましょうと、あれほどもおきびしゅうお叱りを受けるような淫らな戯むれでは厶りませぬ。
— 佐々木味津三 『老中の眼鏡』 青空文庫
南国で育った波子には、北の果てのこの荒涼がひとしおきびしく心に迫ったはずだが、襟巻を頭からすっぽりかぶった波子は、重いトランクをかいがいしく両手に下げて、愚痴っぽいことは何も言わない。
— 高見順 『いやな感じ』 青空文庫
」「ハッキリ分らねえが、六十位の爺さんでがした」 刑事達は、この子持ち乞食を、一応警察署に同行して、なおきびしく取調べたが、上野公園で聞き取った以上のことは何も分らなかった。
— 江戸川乱歩 『吸血鬼』 青空文庫
――しかし、巷間の伝えるところでは、信長殿というお方は、御気質|峻烈、敵といえば、捕虜降参人と対しても、仮借はあらで、打首、本領追い払いなど、随分おきびしいとのことである。
— 第四分冊 『新書太閤記』 青空文庫
「……だいぶ、おきびしいな」 城内の控えで、首をかたむけて考えた。
— 第五分冊 『新書太閤記』 青空文庫
わが諸葛公には、夙に起き夜は夜半に寝ね、軍中のお務めに倦むご容子も見えません」「賞罰は」「至っておきびしゅうございます。
— 五丈原の巻 『三国志』 青空文庫
作例 · 標準
例句