火種
ひだね
名詞頻度ランク #31360 · 青空 80 例
標準
live coals (for firelighting)
文例 · 用例
瓦斯ストーヴでもあると助かるが、さもなくて、大分しばらく待たされてから、やっと大きな火鉢の真中に小さな火種を入れて持参されたのでは、火のおこるまでに骨の髄まで凍ってしまいそうな気がする。
— 寺田寅彦 『新年雑俎』 青空文庫
しかもその家が、火事を起し蔓延させるに最適当な燃料で出来ていて、その中に火種を用意してあるのだから、これは初めから地震に因る火災の製造器械を据付けて待っているようなものである。
— 寺田寅彦 『烏瓜の花と蛾』 青空文庫
たゞ、パルチザンは、枕木の下へ油のついた火種を入れておくだけだった。
— 黒島傳治 『氷河』 青空文庫
家の中にいても火種の足りない火鉢にしがみついて、しきりに盗風の忍びこむのに震えていなければならぬ清逸にとっては、屋外の寒さもそう気にならなかったが、とにかく冬が紙一重に逼ってきた山間の空気は針を刺すように身にこたえた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
まるで蛍のやうな火種しか無いのだからな。
— 岡本綺堂 『赤膏薬』 青空文庫
鯛焼が自分か、自分が鯛焼か、天婦羅が自分か自分が天婦羅か、火種や油の加減をみるのに魂が乗り移ってしまう程の根気のよさよりも、左様に一生うだつの上りそうにもない彼等の不甲斐無さが先ず眼につくのだった。
— 織田作之助 『俗臭』 青空文庫
いつもの通り、やまが火鉢の火種を持って来た。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
窓の下に方一尺五寸に切りたる炉あり、一日に一度位は豆大の火種もなくなりて、煙草を吸ひつけるに燐寸を擦る事はあれど、大方は昼も夜も、五合入りの古鉄瓶にしにしたる水瓶など筆立や墨汁壺に隣りて無雑作に列べらる。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
標準
cause (of disturbance, conflict, etc.)
ウィキペディア
火種(ひだね)は、物質を燃焼させる上で使われる小さな火のこと。古くは摩擦熱などを利用してそれを籾殻やおがくずなどに引火させ、空気を送ることで燃焼させたものを火種とした。専用の道具として、日本では打竹、中国では火摺子(火折子)という道具を使用した。
出典: 火種 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0