厚志
こうし
名詞
標準
kind intention
文例 · 用例
僕は、とにかく、ハムレットさまに、王さまの御厚志をお伝えするように言いつかったというわけなのです。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
きっと私を、いま少し出世させてやろうと思って、私の様子を見に来てくれたのにちがいないと、その来客の厚志が、よくわかっているだけに、なおさら、自身のぶざまが、やり切れない。
— ――ひそひそ聞える。なんだか聞える。 『鴎』 青空文庫
其の厚志、敢て、輿と駕籠と破れ傘とを択ばぬ。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
「見苦しい所でございますが、せめて御厚志のお礼を申し上げませんではと存じまして、思召しでもございませんでしょうが、こんな部屋などにお通しいたしまして」 という挨拶を家の者がした。
— 若紫 『源氏物語』 青空文庫
それに若井氏の心持も分って私もその厚志に感じてやっている仕事であるから、いずれにしろ、御返事をしなければならないが、返事をするとなると、申し訳をするよりほかない。
— 矮鶏の製作に取り掛かったこと 『幕末維新懐古談』 青空文庫
――厚志を持つて道後へ、それから松山へ、“歴史”第二部第三部を観た、よかつた、T屋で夕食、五十五銭、おいしかつた。
— 種田山頭火 『松山日記』 青空文庫
かく御厚志に甘えることを次第に心苦しく思うように成った自分は、むしろ御咎めを受くるこそ自分の本意であると思い立ち、自分の為たことを皆の前に白状しようと決心したと書いた。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
夕方、約束通り、樹明君がいろ/\の品物を持つてきてくれたが、今日ほど樹明君に対して、いや友人に対してすまないと思つた事はなかつた、樹明君のお嬢さんは危篤なのである、厚志はありがたくいたゞくけれど、樹明君を留めておいてはならないので、急き立てゝ帰つて貰つた、あゝ。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
作例 · 標準
皆様からの温かい厚志を募り、被災地への義援金として送らせていただいた。
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故人の遺志を汲み、香典返しに代えて慈善団体への厚志として寄付した。
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遠方からお越しいただいた皆様の厚志に報いるため、最高の宴を用意した。
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