近海
きんかい
名詞名詞-の形容詞頻度ランク #24299 · 青空 173 例
標準
coastal waters
文例 · 用例
もう一つ霧で有名なのはニューファウンドランド島の近海で、ここは暖流と寒流の出会うために春から夏へかけては霧が深くて航海が危険である。
— 寺田寅彦 『歳時記新註』 青空文庫
生田花世氏がここへ来て、あんたはよいところでお死にになったと夫の遺骸に対して云ったと、私が詩碑の傍に立って西の方へ遠く突き出ている新緑の岬や、福部島や、近海航路の汽船が通っている海に見入っていると、丘の畑へ軽子を背負ってあがって行く話ずきらしい女が云ってきかした。
— 黒島傳治 『短命長命』 青空文庫
先づこんな有りふれた問答から、だん/\談話に花がさいて東京博覽會の噂、眞鶴近海の魚漁談等で退屈を免れ、やつと江の浦に達した。
— 国木田独歩 『湯ヶ原ゆき』 青空文庫
其淺い海に櫓を建てゝ鮪の群を待つといふ悠長な漁獲の方法に余は驚くと共に此の近海にはどれ程魚族が繁殖するのだろうかと思つた。
— 長塚節 『旅の日記』 青空文庫
これすなわち海蛇で鰻様に横|扁き尾を具え海中に限って住むがインド洋太平洋とその近海に限る、およそ五十種あり(第六図)。
— 田原藤太竜宮入りの話 『十二支考』 青空文庫
――(……目下修繕中の六郷橋の渡しに手間取つたため横浜に着いたのは三時半となり、小笠原行きの近海郵船は定刻の三時に出帆した後だつたので引率の両氏は聊かやけ気味となり某料理店で飲酒中少年等は一斉に逃走す……)などゝ報じてあつた。
— 牧野信一 『秋・二日の話』 青空文庫
すると東屋氏は、「いや、この近海のように寒流の影響のある海には、二、三メートルからの巨大なミズタコというやつはいるが……けれども、そんな赤いものではない」 そう言って、しきりに首をひねり始めた。
— 大阪圭吉 『灯台鬼』 青空文庫
これは何か、日本近海の測量を目的にしているのじゃないかな」「そんなら何もマール号を煩わさずとも、中国艦隊にやらせばいいことじゃないか」「どうも分らん。
— 海野十三 『東京要塞』 青空文庫