欣懐
きんかい
名詞動詞-サ変
標準
thinking happily of
文例 · 用例
読者の中、不満を感ずる方があつたならば、どうかこれを機会として、他の史書を広く渉猟して下さらば、欣懐この上もないのである。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
しかし御意通りに買つたことを未だに後悔してゐないのは室生のためにも僕のためにも兎に角欣懐といふ外はない。
— 芥川龍之介 『身のまはり』 青空文庫
しかし御意通りに買つたことを未だに後悔してゐないのは室生の為にも僕の為にも兎に角欣懐と云ふ外はない。
— 芥川龍之介 『野人生計事』 青空文庫
欣懐破願を禁ず可からずと雖も、眼底又涙無き能はざるものあり。
— 芥川龍之介 『「鏡花全集」目録開口』 青空文庫
「お目にかかれて、じつに欣懐の至りです」と医師はテノールの大声で、私の手をぎゅっと握り、悪気のない笑顔を見せながら言った、「欣懐の至りです。
— ЖЕНА 『妻』 青空文庫
……『君は侍従だってね』と誰かが耳もとで訊いた、『欣懐の至りだ。
— ЖЕНА 『妻』 青空文庫
そして何者かが耳にささやいた、『欣懐の至りだ。
— ЖЕНА 『妻』 青空文庫
爾来、編集部はこの複雑な編集に従事し、その間いくたびか内員外員の増減変動と場所の転移等とを見たが、書店内外よりの定期臨機に嘱託された諸員諸君の格別なる協力に依って、編集すでに了り、校正および修治の業、将に完成せんとするに至ったのは、まことに欣懐といたす所である。
— 新村出 『『広辞苑』自序』 青空文庫