回状
かいじょう
名詞
標準
circular
文例 · 用例
追っつけ此処へも、回状がくるであろう」「ふうむ」 朋輩は、腕組をして俯いた。
— 直木三十五 『三人の相馬大作』 青空文庫
すぐ、退散して、もう一度、回状によって集まるか」 益満が「余のことは、お任せ申しましょうが、牧を斬ることは、決まったこととして――」「それは、よろしい。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
名越殿にも申せ、かような、徒らに、血気と、浅慮のみの人間に対して、軽々しく、物を仰せられるな、と」「浅慮であろうと――同志ではないか」「同志に対して――」「計が定まったなら、一々、回状にして、同志へ廻せ、とでも、申すのか?
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
木津さんに回状をまわして、大真面目な顔で年忌までやったあたしたちの立場がどうなると思っているのかしら。
— 久生十蘭 『猪鹿蝶』 青空文庫
同時にお雪が戻つて來て、その紙を取上げ、猫板の上に置いたのを偸見すると、謄寫摺にした強盗犯人捜査の回状である。
— 心猿 『荷風翁の發句』 青空文庫
彼の胸には木曾福島の役所から来た回状のことが繰り返されていた。
— 第一部上 『夜明け前』 青空文庫
この御隠居の依頼状に添えて、尾州家の年寄衆からも別に一通の回状を送ってよこした。
— 第一部下 『夜明け前』 青空文庫
三役所の役人立ち会いの上で、名古屋からの二通の回状を庄屋たちに示し、なおその趣意を徹底させるため代官自身に認めたものをも読み聞かせ、正月十五日までに各自めいめいの献納高を書付にして調べて出すように、とのことであったのだ。
— 第一部下 『夜明け前』 青空文庫