死所
ししょ
名詞
標準
place of death
文例 · 用例
死所を得たというものかも知れぬ、などと、非論理的な愚鈍の事を、きれぎれに考えながら、なりも振りもかまわずに走った。
— 太宰治 『乞食学生』 青空文庫
津崎の家では往生院を菩提所にしていたが、往生院は上のご由緒のあるお寺だというのではばかって、高琳寺を死所ときめたのである。
— 森鴎外 『阿部一族』 青空文庫
修禅寺に詣でて蒲の冠者の墓地死所聞きなどす。
— 正岡子規 『旅の旅の旅』 青空文庫
つく/″\思ふ、人間の死所を得ることは難いかな、私は希ふ、獣のやうに、鳥のやうに、せめて虫のやうにでも死にたい、私が旅するのは死場所を探すのだ!
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
彼等が快い高鼾を掻いている間に、その枕許を起重機が軋み、刑事に追われた泥棒が走り、ゴミ箱に睡るルンペンの心臓がハタと停り、死所を求めて彷徨う家出人が大金の入った蟇口を拾い、硝子壜に白い牛乳が一杯詰められては蓋をされてゆくのだ。
— 海野十三 『深夜の市長』 青空文庫
「わたくしは癸亥の歳に柏軒先生の京都にあつて歿したのは、死所を得たものだと云ふことを憚らない。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
」「わたくしの柏軒先生は死所を得たものだと云ふのは、抑理由のある事である。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
」その三百二十二 わたくしは柏軒が死所を得たと云ふ松田氏の談話を記して、未だ本題に入らなかつた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
作例 · 標準
彼は、故郷の山で最期を遂げることを「死所」と定めていた。
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戦場は多くの兵士にとって、文字通りの死所となった。
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「まさかこんな場所で…!予期せぬ死所になってしまうなんて、誰が想像しただろう。」
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